6話 ページ6
その正体は、雷門夏未だ。
雷門夏未は、雷門中の理事長の娘、所謂お金持ちのお嬢様だ。
「足りないなら、試合までに集めたら如何？
集められない場合、或いは試合に勝てなかった場合、サッカー部は廃部。決定事項よ」
『ちょっと、勝手に決めないでよ⋯⋯！』
淡々と話す夏未に、Aが言えば、またもや夏未が話し出す。
「これは理事長と校長先生による決定でもあるの。あーんな掘っ建て小屋の弱小クラブに回す予算はないわ。」
サッカー部のことを馬鹿にするように嘲笑う夏未に、A少し意地を見せた。
『⋯⋯なっ⋯⋯』
「A君、夏未お嬢様は理事長から我が校の運営を任されているんだよ。彼女の言葉は理事長の言葉と同じだ」
夏未を庇うように言う校長と、堂々と笑っている夏未に、Aは強がりを見せ、試合の申し込みを許可した。
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「⋯⋯って、お前⋯⋯！」
「その試合⋯、やるって言ったでやんすか！？」
部室に戻り、帝国学園との練習試合のことを部員に話せば、焦りながらAに訴える染岡と栗松。
Aを見ながら、みんな冷や汗をかいている。
『やるに決まってる⋯⋯！ 廃部になんてさせる訳ない！ きっちり１１人揃えてやる！』
夏未と勝負でもしているかのように、Aは本気だった。
だが、部員は乗り気ではない。
「⋯⋯相手は帝国ですよ⋯⋯？ 無理、絶対無理」
「ボコボコにされて恥かくだけですよ⋯⋯」
「結局、廃部ってことか⋯⋯」
「この部室ともおさらばっすね⋯⋯」
宍戸、少林寺、半田、壁山が続けて言えば、部室にはどよーん、という効果音がつくくらいのやる気のなさが滲み出ていた。
それに加え、部員のテンションも低い。
もう廃部は確定、そう言っている雰囲気だった。
『お前らなぁ、サッカーが好きって気持ちがあれば、不可能だって可能になる！ 何も始まってないのに、諦めちゃ駄目だよ、諦めちゃ駄目なんだよ！』
だが、Aだけは本気だ。
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ラスク(プロフ) - 陳腐な感想で申し訳ないですがとても面白かったです！続きお待ちしてます！これからも頑張ってください！ (2022年12月1日 13時) (
レス) id: 7c79b6a07e (このIDを非表示/違反報告)
渡月(プロフ) - kymnj..さん» ほんとですか！？！？嬉しいです！！励みになります！！！今後もよろしくお願いします！ (2022年9月11日 22時) (レス) id: b05dbf39f9 (このIDを非表示/違反報告)
kymnj.. - おもしろーい！ (2022年9月11日 14時) (レス) @page1 id: 255bdd460a (このIDを非表示/違反報告)
渡月(プロフ) - 翡翠さん» ありがとうございます！楽しんでもらえて何よりです。また更新再開しますので、何卒よろしくお願いします！！！ (2022年6月18日 1時) (レス) id: b05dbf39f9 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - とても楽しく読ませてもらっています。更新頑張ってください！ (2022年6月17日 21時) (レス) id: 29329d1aca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡月 | 作成日時：2022年2月25日 1時
