Film out 【JN】 (ページ3)

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地元の駅に着くと、やっぱり何も変わってなくてまだAがいるんじゃないかと考えてしまう。

そこから僕の家はすぐ近くだったので歩いて行く。

隣は彼女の家だから先にそっち寄ろう、と考えた。

ピンポーンと音が鳴ると、すぐに彼女の母親が出てきた。

その顔はいつもよりもずっと落ち着いたが
とてもじっと見れるようなものでは無かった。

…

家にあがらせてもらい、話を聞く事になった。

懐かしい匂いがして少しぐっと来るものがあったが耐えるようにした。

母(A)「ららはね…、車に、跳ねられたの…、」

と、一つ一つ言葉を噛み締めている様に見える。

Aが車に跳ねられるなんてあるのだろうか？

いつも、注意深く周りを見ていた彼女ならそんな事になるはず無いだろう。

「A、は…なんで車に跳ねられたんですか…？」

母(A)「小学生を助けたのよ、あの子、仕事で見回りに行って…轢かれそうになった子供を…」

あぁ、そういう事か、
Aはいつも誰かを助けたいって、
誰かの役に立ちたいって、そう言っていた。

それなら嫌でもAが死んだ理由が納得する事が出来た。