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第8話 ページ10

警視庁前はすぐに報道陣や野次馬が駆けつけて騒然となっていた。
意識のない小五郎は担架に乗せられ、救急車に運ばれていく。

「じゃあボクは現場検証が終わったら、阿笠博士のところにいるから」
コナンは救急車に乗り込んだ蘭に声をかけた。

「うん」
不安そうな蘭を乗せた救急車のドアが閉まり、去っていく。救急車を見送るコナンのその傍では、灰原が佐藤から事情聴取を受けていた。コナンのそばなら灰原も安心できるだろう、と言うのとコナンは頭が良く回転も早いので自分達では気づけない事に気づくだろうと言う考えだ。

「すると、目の前で突然火に包まれたのね?」

「そう…」
コナンは灰原に近づき、「灰原」と声をかけた。

「お前、直前にメモを拾って渡しに行ったよな」

「ええ。何が書かれていたかまでは見てないけど」

「その時、何か会話してなかったか?」

「ああ…えっとね」
灰原は外国人男性との会話を思い出すように目を伏せた

「<ありがとう、拾ってくれて。ある人達に伝えたいとても大事なメモなんだ>ってロシア語で言ってたわ」

「大事なメモ…(少なくとも黒ずくめの組織が灰原を狙ったって訳じゃ無さそうだ…)」
安堵するコナンのそばで、佐藤は驚いた。

「凄い…ロシア語わかるの?」

「あ、少しだけ…」
灰原は曖昧に誤魔化した。まさか自分が縮む前に勉強して読めるし発音できます、なんて言えないだろう。コナンが背後を振り返ると、爆発があった場所で現場検証が行われていた。歩道に横たわった遺体には青いシートが被せられている。その周りには鑑識官、目暮警部や松田刑事、萩原刑事に白鳥警部、千葉刑事がいる。松田刑事と萩原刑事は死/因が爆発の為に呼ばれたのだろう。萩原刑事は普通だが松田刑事は少し機嫌が悪いようだ。

「事故や自然現象とは考えられないですね。被害者を狙った犯行でしょう。持っていたタブレットが爆発源と考えられます」

「つまりそのタブレットは他の人の物ってことか?」

「落し物という線も有り得なくはないぞ」

「いや、それはないな」
松田刑事の言葉に目暮警部達は目を丸くさせた。

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作者名:東方大好き x他1人 | 作成日時:2022年6月14日 15時

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