第10話 ページ12
「なんでこの名刺が…」
「まさか…あの時のか?なぜ今頃…」
「じんぺーちゃん?」
萩原の不思議そうな声に松田は反応せず考え込む。
「(あれからもう4年…あの名刺があの時のなら…こりゃ厄介な事件になるぜ…)」
松田はある過去の事件…今は公安の命令により当事者の松田はもちろんあの時居た伊達もその事件の内容を口外するのは禁止されている事件を思い出していた。あの時にいた仮面の人物はいまだに捕まっていないし、正体も不明だという。萩原にも伝えられていない事件だ。その事件の時萩原は別の場所で爆弾を解体していた。
「…刑事!松…刑事!松田刑事!」
「…!どうした?ボウズ」
「ううん、すごい顔で考え込んでたから…」
「ボウズの気にすることじゃねぇよ」
松田はそう言いながらコナンの頭をわしゃわしゃと撫でる
「も、も〜!辞めてよ松田刑事!」
コナンは辞めてよとは言っているものの本気で言ってはいないようだ。
「じんぺーちゃんずるい!俺もコナン君の頭撫でる!」
萩原はコナンの頭を撫でたいがいつも嫌がられる為控えていたが、松田が撫でているのを見て我慢出来なくなったようだ。
「…松田君、萩原君コナン君をかまいたいのは分かるが事件の捜査中なんだ、しっかりしてくれたまえ。」
「へいへい」
「すいません」
「という訳で被害者の身元は不明。子供達の証言を元に似顔絵を作らせてはいるが…」
目暮は報告書をめくった。
「被害者が落としたメモも見てないんですかね?」
千葉が尋ねると、目暮は首を横に振った。
「あの燃え方だと、メモも焼失した可能性が高いだろうな。今のところ、手掛かりはこの名刺だけということになる。」
「もうひとつあるぜ」
松田の言葉に目暮達は不審に思う。
「どういう意味かね?」
「この被害者の外国人男性は俺に…そしてあの人に会いに来たんだよ。」
「ハァ!?」
「松田君に?」
「あぁ…」
その確信しきった様子にその場にいた刑事やコナンは困惑していた。
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作者名:東方大好き x他1人 | 作成日時:2022年6月14日 15時