雨が「ヨクナイモノ」を連れてきてしまった。【HSJ】

26話 ページ26

ー夜ー




ｻﾞｰｯ




伊「......」







伊(また、夜が来ちゃった...)




伊(明日も雨か......怖い...そうだ、)







purururu...ｶﾞﾁｬｯ



『はい、もしもし』


伊「あ、もしもし大ちゃん？俺...」


『えっ！？伊野ちゃん！！どーした？！』


伊「何もそんなに驚くことないじゃん笑 俺幽霊じゃないんだから。」


『あっ、だよな！笑 ごめんごめん！で、何かあった？』


伊「いや、なんとなくかけてみただけ笑 ごめん、忙しかった？」


『そりゃあ忙しかったよー！今ね、テレビ見てゴロゴロしてた！』


伊「いや、忙しくないじゃん笑」


『俺にとっては忙しいから良いんだよ！』


伊『なにそれ笑』




あー、なんか大ちゃんと話してると落ち着くな、







伊「....ねぇ、」



『ん？』



伊「こんな時に話すのも何だけど...」


『...うん』



伊「...俺さ、最近雨が怖かったんだ...あの夢を見てから...」


『....』



伊「今日目が覚めた後、部屋から出るのが怖くて...

扉の向こうになんかいる気がして...」


『...』




伊「...この歳にもなってビクビクして、、、変だよな」


『...ううん、変じゃないよ』


伊「でもさ、みんなが来てくれてからは不思議と怖い気持ちは無いんだ、

午前中あんなに怖がってたのが不思議」



『だね...でも伊野ちゃん、元気になったみたいで良かったよ...』



伊「うん、今日はリビングで妹が作ったご飯沢山食べれたし...」



『へへっ、食いしん坊だね笑』


伊「うっせぇ、バーカ。笑」


『はぁぁ？笑』



伊「んふっ、ふははっ、！」


『ふふっ、ははっ、！』





久しぶりに、心の底から笑えた気がした。





伊「...大ちゃん、ありがとう」ﾎﾞｿｯ


俺はまだ大ちゃんが笑っている事を確認しながら呟いた。






伊「明日は仕事行くから...もう寝るね...おやすみ」


『ん、おやすみ...』

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