＜アイズ＞~守るために~5 (ページ8)

今日:1 hit、昨日:14 hit、合計:15,275 hit

一体誰ページ8

充 …離せ』

その言葉に私はビクリとした。充のドスの利いた声は恐怖そのものだ。

ペ ……ｯ!!クソっ』

ペクはぶっきらぼうに腕を離すとチラッと私と目を合わせた後横を通り過ぎて行く

ペまたいつか、A』

小さな声だったがその言葉を私は聞き逃さなかった

充の表情が見えない。彼女がどうすればいいのかと混乱していると

充 A』

貴み、充』

身体が痛いくらいに抱きしめられた。さっきの声とは違い、優しい声だった

充何されましたか…俺に言ってください』

貴なに、も』

充が私を離し深いターコイズ色の目で見てきた。その目に吸い込まれそうだ

充うそ、つかないでください。』

嘘がつけない。

貴 …少しキスされました』

目を逸らしながら彼女は言った。

充そうですか…』

その一言を充は言うと腕を掴み皆の所へ行こうとする

だが彼女は腕をするりと払い除け充に後ろから抱きつく

貴ごめんなさい』

何故自分が抱きついたのか彼女自身も分からなかった。

…ただ謝らないといけない。そんな気がしたのだ

充は静かに口を開く

充そんなに震えないでくださいよ。俺は別に怒ってないですから、ただ…』

充俺以外の使徒の奴とあまり関わらない方が身のためですよ』

彼女の方に向きなおしそっと口付けをおとす充。

その目は充…とはまた違う、誰かのような感じがする

貴うん』

充？さ、早く行かないと皆に怒られちゃいます』

彼女の手を握り走る一星の目は充より少し瞳が輝いていた。まるで…

一星光のように