銃口が捕える重い前髪かき分けて【伊i沢i拓i司】

七発目 ページ9

Aside

｢え、俺はとりあえず次のクイズの企画を考えてる｣
｢Web？実写？｣
｢実写、次出たら？｣

なんやかんやQuizKnockに所属しているが、動画に出たことはない。
かと言って伊沢さんは出そうとは思っていないらしく、なかなか動画出演の声がかかることはなかった。

｢まぁ、伊沢さんの過保護なところが絶対出るから、多分無理だと思うけどね｣
｢うわぁ、よくご存知で､､､｣

どこからが浴びせられている視線に気づいたので、少し川上から離れる。まぁ、言わずともわかる視線の主。

｢はいはい、作業しますよ｣
｢A今度ご飯いこ｣
｢伊沢さん、今言うことですかね？丁寧にお断りします｣
｢ぬぅん､､､｣

口では冷たく言ってしまう、まぁ、流石に本人が傷つく言葉使いはなるべくしないようにと気をつけている、日本語って難しいじゃんか？

｢んじゃさ、飯いこうよ｣
｢須貝さんとならめっちゃ嬉しいのでいきましょ｣
｢ぬぅ、須貝さんはダメ｣
｢わお、流石クイズ王絶対王政ですね｣

拗ねるクイズ王を横目に私は再びパソコンへと目を向けた。
未完成なプログラムの文章、まだ改善できるはず、まだ私の知らないところへと導いてくれる。そうしたら、私が望む最高傑作が出来上がるはずなんだ。

そう思って再びマウスを握りしめた。

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