姉(私)と弟(君)。 二冊目。

メリークリスマス。フランスにて。 ページ14

※※※

2015年12月25日。

「joyeux noël(メリークリスマス)」


EXOから離れて一年以上が過ぎた二度目のクリスマス。
あれから誰とも連絡を取っていない。弟のチャニョルですら居場所を教えていない。
フランスに来てつくづく良かったと思う。昔の留学経験で言葉は分かるし生活には困らない。そして何より音楽に溢れた町だから大好きな音楽とずっと近くにいられる。

シャンゼリゼ通りのイルミネーションを見ながら一人カツカツ歩いて家に帰る。


「Just like the Christmas day〜♪」


毎年、この時期になるとジョンデ君が歌ってくれたChristmas Dayが頭の中を流れる。
...クリスマスに限らず私の頭の中はずっとジョンデ君で占領されてるけど。


「je veux te voir.(会いたいな)」


寒さに震えながら玄関のドアを開けてすぐ閉める、、、
...閉まらない。

何かが挟まっている足元に目線を下げると勢いよくドアが開いて抱きしめられた。


「...へっ⁈」


あれ?ここ韓国だっけ?もしくはEXOPLANET?フランスじゃなかった?
知らない間にジョンイン君のTeleportation(瞬間移動)身に付けちゃったよ。能力設定、懐かしいな。
いやいやいや、そうじゃなくて。


「...ジョ、ジョンデ君...⁇」


ここに居るはずのないジョンデ君が、居る。
ガッツリ抱きしめられていて酸欠になりそうだから夢じゃないことはかろうじて分かった。


チェン「...メリークリスマス!やっと会えたね、Aヌナ。にゃはは〜」


相変わらずの笑い方につられて頬が緩む。それと同時に心臓がザワザワして目の前の愛おしいジョンデ君に触りたくなった。
...決して変態では、ない。

やってしまった重大なミス。→←久しぶりの癒しスポット。

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