友達以上恋人未満じゃいや！*喜矢武豊*

2章 * 2 * ページ9

それからは１ヶ月学校を休んだ。
仮病を使って…
可愛くなるためにダイエットもメイクもした。
人のこともちゃん付けくん付けで呼んで、標準語に…
ガラガラとドアを開けると、カエラが…いや、カエラちゃんが心配そうな顔をしていた。

カエラ「大丈夫？」

私が席に着くとカエラちゃんが聞いてきた。

「大丈夫」

ニコッと笑顔で返した。
カエラちゃんは安心したのか、ほんわりとした表情になった。

カエラ「Aが休んでる間、豊が特に心配してたよ」

少し悲しそうな表情でカエラちゃんは言った。
カエラちゃんはやっぱり友情より、恋愛かなぁ…

「そんな顔しないの。幸せが逃げるでしょう？」

私はおだやかにそう言った。
カエラちゃんが驚いた顔をしていた。

カエラ「どうして標準語になったの!?」

やっぱり気になるよね…
ただ、本当のことは言えない。
私はパッと出てきた言い訳を言った。

「ね…熱出てる間に関西弁忘れちゃったの」

マンガなら、星が出てるだろうなくらいに明るくお茶目に言った。
カエラちゃんはニヤーっとして、こっちを見た。

カエラ「違うでしょー？バレバレだから!」

やっぱりカエラちゃんは全てお見通し。

「好きな人が喜矢武さんで、標準語、好きなの!」

私は多分のことを言った。
カエラちゃんの顔が真顔になる。

カエラ「そうなんだ…言いたくなかったんだね。無理矢理言わせてごめん」

私は別に言いたくなかった訳じゃない。
でも、カエラちゃんは一度思ったことは信じるタイプだから。

それからはカエラちゃんと話さなくなった。

3章〜親友〜→←2章〜カエラの初恋〜

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