ごじらすと 【小瀧】

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毎日 学校に放課後まで残るようになってあっという間に1週間が過ぎた

10月も終わり頃になり、日も短くなって 朝晩はコートを着るようになるまで寒くなってきている






神「うわ、明日ハロウィンやん」


「あ、ほんとだ！」




教室のカレンダーを指差して 神ちゃんは嬉しそうに言った




松「A、この前お菓子作ってきてたやんなぁ、そういえば」


「ああ、クッキーね。作った作った」


神「あれ美味しかったよなぁ〜。明日ハロウィンやし…作って欲しいなぁ〜、なんて」



今年は作る予定なんか一切なかったけど、
そんな目で神山くんに見つめられると 作りたくなってしまう



「作れたら、ね、」


とか言いながら100%作ろうと思ってる私
ほんと神山くんには甘すぎる




…





…






「かぼちゃクッキーかぁ…ありっちゃありだな…」



今日も8時頃まで学校に残った後、スーパーに寄って クッキーの材料を買いに来た

今はスマホで調べたレシピを見て 何を作るか悩み中…




「いや、サツマイモクッキーもありだなぁ…ん〜…」



スマホの画面の あっちをいったりこっちをいったりして悩んでいると、後ろから誰かに肩をトントンと叩かれた




「Aちゃん…？」



名前を呼ばれて慌てて振り返ると


「あ、吉岡さん！」


私のすぐ後ろに 吉岡さんが立っていた





吉「久しぶりー！元気やった？」


「元気です、めっちゃくちゃ！」



寒いのに 短くて可愛いスカートを履いている吉岡さんは 相変わらず女子力が高くてかわいいなぁと思う





吉「最近全然バイトおらんから寂しいねんで〜」


「実は学校の用事で…もうすぐ行けるようにはなるんですけど…」


吉「らしいなぁ。小瀧君から聞いたわ〜。」


「小瀧くん？」




久しぶりに聞くその名前に 少しだけ反応してしまう




吉「小瀧君会うたびにうるさいねんで？まだあいつおらんのかとか、あいつの学祭いつやねんとか…1番寂しがってるんちゃう？」




あれほど私を除け者扱いしてきた小瀧くんが そんな風に言ってるなんて思いもよらなかった



吉「たまには 顔、見せてあげてな？」


「え、あ、はい…」




いつもバカにしてくる小瀧くん

そんな小瀧くんが寂しそうな顔をしているのを想像すると なんだか私も同じような気持ちになった





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