夜もすがら 【仰げば尊し】

２２話 ページ25

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そして次の日 オーディションが行われた。

最初は、パートリーダーなんてやだったし、手を抜こうかも考えたけど…

手を抜くって、みんなを裏切ることになる気がする。
それは、中学に私が実際にされたこと。

人より何倍もその痛みを知ってるからこそ、それはできないと思った。


だから、 頑張って吹こう…


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金ちゃん、圭太、勇治………
3人とも 吹き終わった。
短い時間の中であれだけ上手くなったのは凄いことだよ。


樋熊「じゃあ次。山田Aさん」

「はい」

緊張はしない。

圭太の隣を通った時、口パクでがんばれって
言ってくれた。

ふっと息を吐く。


樋熊「じゃあどうぞ」

その言葉を聞いてから、ゆっくり息を吸い＿＿


自分なりの音を奏でた。

何度も吹いたメロディー。

ただひたすら吹いた。


「………ありがとうございました」

吹き終わると同時に拍手の音が聞こえる。

「「すごい……」」

トランペットのみんなが口を揃えてそう言った。

凄くなんかないよ


なんて、言わないけど。


ゆっくりと 自分の席に戻り、座る。


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オーディションは終わった。
樋熊先生が 黒板にパートと名前を書いていく

私はペットの字を探した＿＿＿＿






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Tp 山田A



「……あぁ………」



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パートリーダーに、選ばれたんだ。


樋熊「パートリーダーは、この通りだ。
みんな、しっかり指示に従ってくれ」


嬉しくは、なかった。

けど、思ってたよりずっと悲しくない

頑張ろうって思えた。


「よし…」


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ガララッ



その時 ドアが開いた。
みんな一斉にドアを見る。＿＿＿＿＿＿裕人と蓮くん。


裕人は何も気にせず 樋熊先生に近寄る



＿＿＿＿＿＿文字数の関係で次＿＿＿＿＿

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