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第一話 ページ2

四時

黒尾「んっ、んんっ、」


黒尾(そろそろ起きるか…………)


黒尾(ムクリ


黒尾「ふわぁ、」


黒尾(眠い…………)


黒尾(二度寝したいけど、二度寝出来ない体質だしな…………)


黒尾「はぁ、」


黒尾(また憂鬱な今日が始まる)


黒尾(今の生活とは何の関係もないのに…………)


黒尾(生活していれば活動している半分ぐらいはあの事を思い出してしまう…………)


黒尾「はぁ、もうこの性格やだな…………」


俺の一日はこれからはじまる。
いつもあの事を考えて嫌になる所からはじまる。
考えなくてもいい事なのにな、ハハッ、
俺は俺が好きじゃない。
理由としてはこんな性格だから。
根暗ですぐにネガティブ思考に走る。それに加え、人と話すのが大の苦手だ。
いわゆる人見知りというやつだ。
こんな自分周りと馴染める訳ない。本当に嫌だ。

だからこそ俺は黒尾鉄朗は偽る。

本当の黒尾鉄朗を隠し、おちゃらけていて、悪ふざけばかりの黒尾鉄朗になる。

いわゆるキャラ変……………………

俺はキャラ変しないと落ち着かない。
偽っている黒尾鉄朗はどんな事を言われようとも傷つかない。傷つかない様な性格だ。
本当の俺とは真逆で…………




………………………………




黒尾(………………………………)


黒尾(自分が傷つきたくないからって俺はみんなを騙すのか…………)


黒尾「本当に自分が嫌い…………」


この時間に起きる理由。
それは父親がもうすぐ家を出る時間だから。
前まではこの時間に起きて父親に「いってらっしゃい」っていうのが日常だったが、ある時、
いや、俺がよりネガティブ思考に走りやすくなった時から俺は父親とほぼ話さなくなった。
前からあまり話さない中、唯一の会話ともいえた「いってらっしゃい」を言わなくなっただけで、父親と距離ができた気がする。
いや、できた気がするじゃない。できたんだ。

黒尾「はぁ、本当に…………」


いってきます。 ガチャッ


父親の声がしたから聞こえる。
だれもその声に返事をしないというのに父親は挨拶を欠かさずにする。


黒尾「はぁ、走りに行くか…」


黒尾「黒尾鉄朗を作るために」


朝だけで何回目かわからないほどため息をついた。
それでも今日はどんどん進んでいく。
だから俺は俺を作る為にいつも走りに行く。



ガチャッ


家を出るときは毎回のように思う。


黒尾(あぁ、本当にこんな俺でごめんなさい——————)

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設定タグ:黒尾鉄朗 , ハイキュー!! , キャラ変   
作品ジャンル:その他
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作者名:為月 | 作成日時:2024年3月12日 21時

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