二人のわたなべ (ページ11)

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Shota side ...

Aが楽屋を出ていき暫くして俺も楽屋を出た。

あいつの行くとこくらい分かるし、楽屋ではAがめめを名前呼びしない理由が暴露されてるしで俺は理由知ってる組だからいても仕方ないなって。

心当たりある場所に行けば自販機で飲み物を買ってるAの姿が。

翔「俺もお茶」

「 ... っ、びっくりした。翔太か」

仕方ないな、なんて俺の分も買ってくれるAはなんだかんだ優しいとおもう

翔「さんきゅ」

自販機横にある備え付けのベンチに腰掛ければAは静かに俺の隣に座る

「目黒大丈夫だった？」

翔「ん？」

「いや、理由があるっていってもあんな即答して拒否ったらさすがに傷ついてるかなって」

昔から " 近づきにくい " とか " SnowManの裏番はってる " とか " プライベートでは遊びまくってる " とか色んな噂や憶測を立てられてるこいつだけど実は不器用なだけで後輩のことを気にかけてる優しい子なんだ

ただ言葉選びが下手なだけで、こいつを深く知ったら良い奴なんだよ。

まあ、昔は不器用すぎたのと素行の悪さのせいで誤解招くのが当たり前だったから後から俺らが後輩たちにフォロー入れてたんだけど。笑

翔「いや、最初は傷ついた顔してたけどふっかとかがどうにかしてくれてるよ」

そう言えば、そっか。よかった。なんてほっとした顔する

「翔太には言っとこうかな、私が目黒って呼ぶ理由」

翔「うん、教えて」

本当は知ってるけどな。なんて言葉は飲み込んでAの言葉に耳を傾ける

「目黒がさ、入所した時って私ほんと周りの話聞かなくて仕事場でもプライベートでも問題児だったの覚えてる？(笑) 」

翔「あたりまえ」

「なんかさ、目黒ってほんと努力してきてんじゃん。私らが思う以上に。周りから何を言われても死ぬ気で頑張ってきて」

壁に後頭部をつけ天井を見つめるAの目にはうっすら涙が浮かんで見えた

「グレてもいいくらいの環境にいたのに一切そんなことなくて。必死になって向き合ってんの。人として尊敬してんだよね私、目黒のこと。」

きっと自分の学生時代とめめの学生時代を比べてるんだろうなぁ。

翔「でもさ、めめはめめじゃん」

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