私の過去と姫野さん ページ6
お昼ご飯も食べずに、校内をブラブラしていた
私が友達を作っちゃいけない理由
それはお父さんを死なせてしまったからだ
その日は私の四歳となる誕生日で、父は私のプレゼントを買いに行っていた
なかなか手に入らない珍しいものを欲しがり父はそのものを買うため、遠出をしていた
その途中、トラックがぶつかってきて父は
即、帰らぬ人となったらしい
あの時、私がお願いしなければ
父は今も生きていた
私が父の人生、幸せを奪った
そんな私が幸せになっちゃいけない
私は物心ついた時からそう決めていた
友達なんて作っちゃいけない
笑顔になってはいけない
私は一生、父に縛られて限られた生活を送らないといけないんだ
裏庭に向かったら、すぐ近くから声が聞こえた
どうやら女の子の声らしい
？「キャ！」
女の子の小さな悲鳴が聞こえた
少し気になって見てみるとそこには座り込んだ姫野 真夏と仁王立ちしている四人の女子がいた
女「テニス部のマネージャーやめろよ」
女「どーせ、さっきのだって嘘泣きなんだろ？
丸井君に心配されたいからって醜い女！」
女「この髪も邪魔じゃないー？」
女「そーね、切ってしまったらテニス部のみんな気持ち悪がるんじゃない？笑笑
切っちゃお！もとから切るつもりだったけど！」
そう言ってハサミを持った女が姫野の長い髪を引っ張った！
姫野「やめて！」
これはさすがにヤバいんじゃない？
私が声をかけようとした時、ハサミを持った女が手を止めた
女「そーいえば最近、あなたすごく椎崎さんに話しかけてるねー、私達椎崎さんの机にずっとチョークで落書きしてたんだけど
朝になると毎日消えてるの、もしかして姫野さんがやったの？」
は？なにそれ？
私、落書きされてたの？しかもチョークで
真夏「あなたがやったの！？」
女「やっぱ消したの姫野さんなんだ〜
邪魔しやがって！」
そう言って女の子が再びハサミで髪を切ろうとした
『ちょっと！！』
気付かぬ間に私から声が出ていた
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作者名：のん | 作成日時：2018年4月9日 16時
