No.004 詐欺師と奇術師 ページ5
「ここはヌメーレ湿原、通称詐欺師の塒です
ここの動物達は非常に狡猾で貪欲です
十分に注意して着いてきて下さいね、騙されると死にますよ」
サトツさんから発せられた死ぬという言葉と不気味な笑みに私は恐怖を覚えた
「それではしっかりと私の後を着いてきて下さい」
皆が出発しようとしたその時
「ウソだ！！そいつはウソをついている！！」
大声が湿原に響いた
大声の主は所々衣服が破れ出血もしておりボロボロな男だった
男はヨロヨロとふらつきながらもサトツさんを指さし「そいつはニセ者だ！！試験官じゃない！！
オレが本当の試験官だ！！」と続けた
「ニセ者！？どういうことだ！？」
「じゃあこいつは一体…！？」
受験者達がザワつき始める
「これを見ろ！！」
男の右手にはサトツさんに少し似ているボロボロな猿の細い腕が握られていた
「この猿は…」
男が何かを言おうとしたその瞬間
サクッというまるで鋭利な刃物で肉を裂くかのような音がした
いや、実際に男の肉は裂かれていた
一瞬の出来事であった
私は何かを感じとり、同時に背中に冷たいものが走った
先程まで大声で何やら喚いていた男の顔は数枚のトランプが深く食い込んでいる
それをみて先程の何かは殺気だったのだと気付いた
ドオ！
と勢いよく地面に倒れる男
胃の辺りから吐き気と怒りがこみ上げてくる
「くっく♠︎
なるほど♣️」
不敵な笑みを浮かべて人混みの中から現れたピエロの様な男は、手元で巧みにトランプを操っていた
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猫又 - 続きがとても気になりますね笑これからも無理せず頑張ってください。 (2017年8月5日 17時) (
レス) id: d6cba85abb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヌぬぬぬ | 作成日時：2017年4月2日 2時
