神影家の特級様3【呪術廻戦】

120話 ページ28

『…おい、手錠を外せ』


？「嫌だね」


『……別に逃げねぇよ』










男の顔を見るが視線を外し

目の前で寝ている五条悟に視界に戻す











『…こいつを置いて逃げるつもりはない、怪我を手当したいだけだそれが終わったらまた手錠をかけろ』












こんな俺にそばにいて欲しいと言った五条悟は俺の目の前で傷だらけで寝ている





そして俺は手錠をされていて手当することすら出来ない



















『ｯ''…くｯそ……』

また















また護られた



















これはプライドとかなんかじゃない














五条悟にまた背負わさせた











俺が弱いから








俺が弱いからこいつは怪我をした
俺があの時気づいていれば俺も五条悟も刺されることなんてなかった














俺の弱さを五条悟に背負わさせた



















『ｯ…ほんと…まじでなんなのお前…』












なんで俺なんかを助けるんだよ











溢れてきそうなものを我慢し男にもう一度頼む












『…手錠がなければこいつを手当することさえ出来ない。頼む』




？「！……はぁ、分かったよ。終わったらまた手錠してもらうからね」




『分かってる』













手錠が外され少し手首を動かす

そして俺の袖を掴んでいる五条悟を持ち上げソファに寝かす





棚に置いてある救急箱を持って来る





顔に怪我はなかったが服の下が酷い

刺されたところは俺と同様包帯が巻いてあった
だが、血が滲んでいる





直ぐに包帯を外し新しいのに巻き替える

他にも殴られ青紫色になっていた痕があった









『…』






？「終わった？」

『…あぁ』

？「じゃ、また手錠付けるよ」

『……』

？「…何か言いたげな顔だね」
















『殴られた痕が沢山あった。全部お前がやったのか？』



？「…さぁ？」















おかしいと思った





なぜ顔だけ無傷で身体は怪我だらけなのか



















『五条悟を売る気だな』



？「よくわかったね」



『大抵の奴らは身体だけじゃなく顔も殴る。ボロボロにな、でも…五条悟の顔は一切傷なんてなかった。刺された時五条悟の髪の毛に血が付いてた、なのにむしろ綺麗なってる』






『五条悟の顔に傷でも付けたら価値が下がるから顔を殴らなかったんだろ』

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