42.図書室 ページ42
ハスターは、朝読書をしながら、今日子と何をするか考えていた。
手に持っている本の題名は、『人の思い出』という、人の幼き頃を描いた本だった。
いつもなら、こんな本は読まないハスターだったが、なぜか、今日はこの本を手に取ったらしい。
ガチャン
本を読んでいると、ドアが開く音がした。
ハスターは、落下防止の低いフェンスに肘を置き、下を確認した。
「ん？
ああ、白黒無常と…子か。」
下には、白黒無常と白無常と黒無常の間でぶら下がっている子が見えた。
「ハスターさん、子をお願いしますね。」
白無常は、子の前でしゃがみ、子と何かを話すと、子は、「うん！」と頷き、白黒無常の２人と手を離し、ハスターの元に向かって来た。
黒無常は、「さて、今日の朝飯はなんだったかな」と言いながら、図書室を出て行った。
白無常も、黒無常に続いて図書室を出て行った。
タッタッタ
子は階段を駆け上がり、ハスターの隣に座った。
「…」
子はハスターの読んでいる本を、横から覗いた。
「字は読めるか？」
ハスターはふと気になり、字は読めるかを訊くと、子は首を振った。
しかし、子はハスターが文字を読んでいても、つまらなそうにしない。
良く考えてみれば、ハスターの今読んでいるページには、絵が沢山あった。
ある程度、ページを進めると、絵だけのページになった。
「…この中の絵だと、何が好きだ？」
ハスターがそう訊くと、子は、庭の絵が描いてある絵を指差した。
指差したところには、親と楽しそうに遊んでいる子供の絵だった。
「なら、今日は外で遊ぼうか。」
ハスターがそう言うと、子は嬉しそうにした。
楽しそうに遊んでいる子供が使っている遊具は、
ハスターは、この屋敷の庭にある物を考えた。
「美智子がよく使っている、鞦韆と似たような物があったな…」そう思ったハスターは、本を閉じ、懐に仕舞った。
「朝飯まで、少しだけだが時間があるな…
リビングを通らずに、庭に出るぞ。」
ハスターは立ち上がり、子に右手を差し伸べた。
子は、嬉しそうに立ち上がり、ハスターと手をつないだ。
階段を下り、ハスターは大きなドア片手で開け、廊下に出た。
子は、ハスターとしっかり手をつなぎ、ハスターと同じ速度で付いて来た。
子犬が親犬に付いてくるように。
「…そういえば、名はあるのか？」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
爆発バレル
ラッキーハンター
黒白無常 白無常
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 277人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「第五人格」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みかみー - いつも楽しく読ませていただいています。11話の美智子がフォークやスプーンを使えるようになった時にリッパーやジョゼフは食べずに寝ていたとあるんですが、もしかして見ていたですかね？ (2019年6月23日 9時) (
レス) id: 6d48962261 (このIDを非表示/違反報告)
田中 - 白無常と黒無常は同一人物だと思います (2019年3月16日 19時) (レス) id: 4b87c0ad36 (このIDを非表示/違反報告)
散り際(プロフ) - ぐうたら猫さん» コメントにもつながるが漢字で書けなかったので、平仮名で書きますね！ (2018年12月17日 20時) (レス) id: 3252a69c62 (このIDを非表示/違反報告)
散り際(プロフ) - ぐうたら猫さん» ご報告ありがとうございます！多分、変換で可笑しくなっているんだとは思います…(親の携帯からだと表示されなかったです) (2018年12月17日 20時) (レス) id: 3252a69c62 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - こんばんは。第４４話の冒頭付近も『繋がる』の部分が『・がる』になってました！ (2018年12月17日 20時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：散り際 | 作成日時：2018年10月15日 4時
