黄衣の王が拾ってきた【第五人格,Identity V】{一章}

14.三脚 ページ14

「ごちそうさまでした。」


白無常がリビングに行ってから、ジョゼフも立ち上がり、白無常と同じく皿とフォーク,スプーンをシンクに置いてから、リビングに向かって行った。


その右手には、ジョゼフ愛用のカメラが握られていた。


「ジョゼフ、来たか。」


リビングへのドアを開けると、黒無常が子の前に自分の椅子を置き、子を眺めているのが見えた。


「白無常さんはどちらに？」


先にリビングに行ったはずの白無常の姿が見えないので、ジョゼフは黒無常に訊いた。


「髪が邪魔になっていたから、髪留めを持ってくると言っていた。」


右手を子に奪われながら言ってきた黒無常。


「…三脚を持ってきますね。」


カメラを近くのテーブルに置き、自分の部屋にある三脚を取りに行くジョセフ。


すると、食堂の方から何かがぶつかる音がした。


「ん？何かしたか？」


黒無常がジョゼフに訊いた。


「食堂の方から聞こえてきましたが…
なんでしょうね？」


疑問を抱きつつ、自分の部屋に向かう。


「おや、ジョゼフさん
どうかされましたか？」


奥の方から白無常が歩いて来た。


「子の写真を撮るために三脚を取りに来たところですよ。」


三脚無しでは上手く撮れませんしね。


「確かに、ハスターさんに渡す写真も欲しいですね。」


ジョゼフは、「ハスターさんに渡したら喜びそうですね…ハスターさんはどう喜ぶのでしょうかね？」と思いながら言った。


「でしたら、兄と一緒の写真も撮って貰えますか？」


白無常がジョゼフに訊く。


「ええ、構いませんよ
白無常さんも一緒に撮って差し上げましょうか？」


撮るなら、白と黒がいた方が良いと思ったジョゼフは白無常に訊いた。


「では、お願いします。」


白無常はお辞儀をして、リビングに向かって行った。


それと同時に、ジョゼフは自分の部屋の前に行く。


ジョゼフの部屋は、リビングに近い部屋から、左,5つ目の部屋だった。


ドアは白色で、ドアノブは金色をしている。


ジョゼフは金色のドアノブを回して部屋に入る。


「さて、あのカメラ用の三脚を…」


ステージに設置する用のカメラの横にある、愛用のカメラ用の三脚を持つ。


「さて、早く行きましょうか。」




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15.撮影→←13.髪留め

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