黄衣の王が拾ってきた【第五人格,Identity V】{一章}

11.いただきます ページ11

「晩を食べなかったら、少し注意するぐらいでよろしいと思います…
人(ハンター)のプライベートには首を突っ込むのは良くないですし。」


美智子は、「確かにそうやな」と言った。


少しすると、リビングと食堂を繋ぐドアが開いた。


「遅れた。」


「遅くなった。」


「お、遅くなりま、した。」


服作りをしていた、ベイン,ヴィオレッタ嬢、呼びに行ったレオが入ってきた。


レオ,ベイン,ヴィオレッタ嬢は、自分の席に座った。


「さて、皆さん揃いましたね？」


白無常は全員がいることを確認してから、手と手を合わせて、「いただきます」と言った。


白無常に続き、他のハンターたちも手と手を合わせ、「いただきます」と言った。


食事が始まると、それぞれ目の前にある主食を食べ始めた。


カチャカチャ


リッパーやジョゼフ、白無常は音を立てずに食べているが、他のハンター(特にジョーカー)は音を立てながら食べる。


「美智子さん、フォークの使い方が良くなりましたね。」


美智子の隣に座っていたリッパーが声をかけた。


日本生まれの美智子は、この屋敷に来た初日は、自分の持っていた箸で晩を食べていた。


「それもこれも、リッパーはんたちのお陰さかい。」


美智子にフォークやスプーン、今日は無いが、ナイフなどの使い方を教えたのが、音を立てないで食べている三人。


手先が器用な美智子は、コツを掴んだらすぐに出来るようになった。


…しかし、コツを掴むまでが大変だったらしい。


白無常は黒無常やレオと、朝昼晩の三食を作っていたりとやることが多いため、基本は手の空いているリッパーや、ジョゼフが教えていたという。


白無常はあまり教えなかったが、リッパーやジョゼフは、何度も何度も教えていたため、美智子がフォークやスプーンを使えるようになった日の晩は、食べずに寝ていたらしい。


白無常はそんな二人のために、こっそり二人の部屋に入り、クッキーやらチョコレートを机の上に置いておいたという。


ちなみに、黒無常も手伝っていたので、二人の部屋の机に置かれたクッキーの一部は、歪だった…が、とても美味しかったと二人は言っていた。


「しかし…あのクッキーやチョコレートは、誰がくれたのでしょうか？」とリッパーは思っていた。


とても美味しかったと二人は言ったが、誰が置いてくれたのかは謎らしい。


少しすると、白無常が立ち上がった。


「ごちそうさまでした。」

12.ごちそうさま→←10.晩

• 金　運: ★☆☆☆☆
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ラッキーアイテム

爆発バレル

ラッキーハンター

黒白無常 白無常

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