言葉にする愛を (ページ5)

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大「そーいえばさー、もう何年？藤ヶ谷と」

『ん？7年』

大倉は俺と藤ヶ谷とのことを知っている。

大「はぁー？7年！？

もう夫婦やん夫婦！愛し合っとるなあ！」

『どーかな。あっちは俺のこと好きかわかんねぇし。』

大「は？なんかあったん？」

『その逆だよ。なんもねぇの。

…藤ヶ谷に最後に好きって言われのいつだろ…』

大「は？藤ヶ谷お前のことめちゃめちゃ好きやろ」

『……なんでそんな事言えんだよ』

大「見てたらわかる。」

『……俺は分かんねぇ。

もう藤ヶ谷が何考えてんのか分かんねぇよ』

大倉が分かって、なんで俺は分かんねぇの？

大「…ふーん。なるほど、言葉足らずってやつか」

持っていたビールを飲み干す

『……俺は性欲処理の相手かよ』

そんな訳ない。

藤ヶ谷がそんなこと。

1番分かってるのに。

今の俺はそんな事しか浮かばない。

夜だって、藤ヶ谷は淡々とこなす。

最中に好きって言われたり、手を繋いだり、

終わった後の甘い時間なんて、ない。

『………』

大「あーあー、もう泣くなって」

大倉が袖で俺の瞼をゴシゴシ撫でる

気づけば涙が溢れ出していた。

大「…そんな泣くなら俺がお持ち帰りすんで」

『…ズッ、…遠慮します～』

大「俺にしときゃ幸せやのに」

『…かもな』

大倉には1度告白されたことがある

でも俺はすでに藤ヶ谷しかありえなくて

それからはそれも分かった上で俺と仲良くしてくれてる。

__ピコン

『…ん、』

机の上に置いていたスマホが通知を知らせる

『…ぁ。』

メッセージは藤ヶ谷からだった。

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