兄に愛されすぎて困ってます。

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Aside


私は、橘A。高校2年生です。


ただ今、屋上でサボり中なんですが、


あのぉ…、ドラマとかで見る告白のシーンが


目の前で繰り広げられているんです。


寝てたんだけど、声がして目が覚めました。


なんか無意識に隠れてしまい、出るタイミングを


完全に失いました！！


なかなか話が終わらないみたいだし…


貴 ｢でも、ちょっとだけ…｣


本人たちには悪いけど、覗いてみることにした。


ていうか、今って授業中じゃないっけ？


青春だなぁ〜。


視線の先には顔を赤らめている女の子と、


背が高くて、首にヘッドホンを掛けている


なんだかガラの悪い男の子。


ん？？どっかで見たことある姿…


って、あれは…


貴 ｢はるかじゃん。｣


思わず声に出てしまった。今のは完全に無意識だ。


は ｢A？｣


相手の女の子はコチラを見て、走り去って行った。


貴 ｢あ、ごめんね…。｣


は ｢お前またサボってんのかよ。｣


貴 ｢何よ。単位はちゃんととってるし。｣


えっと、今告白をされていたのは橘はるか。


実は私の双子の兄です。


は ｢盗み聞きとか趣味わりい〜。｣


貴 ｢偶然遭遇しただけ。｣


は ｢はぁ？｣


はるかはヤンキーって分類でガラ悪いけど、


何故かモテるんだよね〜。極度のシスコンなのに。


なんか、そのギャップが好感度高いらしい。


男子生徒は頭上がらないみたいで、


女子生徒はかっこいいって騒いでる。


まるでアイドルみたいだよね。マンガの世界か。


まあ、私には1ミリも関係ないけどね！


貴 ｢さっ、授業のある人は教室に戻る！｣


は ｢ちょっ…A！？｣


お昼寝の途中だからはるかを屋上から追い出した。


は ｢お前も授業だろ！｣


扉の向こうでなんか叫んでるけど、


まあ、いっか！どうせすぐ諦めるでしょう。


あーあ、口うるさいお兄だこと。


貴 ｢てことで、もうひと眠り。｣


ギャーギャー言ってる人は放置して眠りについた。


貴 ｢おやすみ♪｣

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