…二十一 ページ21
そこからは、しばらく私の泣き声だけが響いていた
涙腺が弱いと言われるかもしれないが、コネシマに会う度に、抑えていた感情が全て涙になって頬を伝うため、これは致し方のないことなのである
すると、突然ショッピくんが立ち上がり、私の隣を離れていく音がした
私はそのことに驚き、すぐに顔を上げてショッピくんを見た
「ショッピくん…？何するつもりなんだ」
顔の角度から、表情の読み取れない彼が
私には少し恐ろしく見えた
散々に、私が泣いていたのを見た彼は、一体どこへ行くというのだろうか
そんなこと、考えなくても検討はつく
「ちょっと、コネシマさんと話をしに」
それは、私の描いた想像通りであった
私は、彼を止めようと、すぐさま立ち上がって彼の手を取った
「やめろ！ショッピくんとコネシマとじゃ、実力に大きな差がある…！
行っても、無事で帰ってこられるか分からないんだぞ！」
ショッピくんとは、彼が入隊してから1度手合わせをしたことがあった
結果は私の圧勝だったが、その戦闘センスに私は彼を部下に置いたのだった
だが、いくらセンスがあるといっても、コネシマは私と同等…いや、それ以上の力を持つ
それを分かっていて、のうのうと大事な部下を行かせるはずがない
しかし、彼は私の手を優しく取って、笑顔でたった一言だけを残していった
「俺は、Aさんの部下ですよ？」
その言葉を聞いて、私は不思議と彼を信用してしまった
後で思えば、ここでなぜ彼を行かせてしまったのかは分からない
ただ、その言葉を言った彼が、少し昔のコネシマを思わせる雰囲気を纏っていたということが、強く印象に残っていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 526人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「wrwrd」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レイン(プロフ) - 満那乃さん» ありがとうございます！せ、先輩落ち…メンバーではないのでちょっと難しいですね（汗）ロボロは私の力量不足で書けないので、これに関しては本当に申し訳ないです…でも、エミさんとショッピくんに関しては、頑張れば書けるかもです！更新頑張りますね！！ (2018年7月14日 23時) (
レス) id: 61ce060edd (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 卯月さん» お待たせ致しました、コネシマです！流石にわかりきった展開でしたが、とても楽しんでいただけているようでなによりです。更新頑張ります！ (2018年7月10日 21時) (レス) id: 61ce060edd (このIDを非表示/違反報告)
卯月 - ぎゃああああああ！！！え？絶対シッマだよね！？え？しんどい.....展開すこ.....来ると思ってたけど、鳥肌立ったわ.......あ、いきなりすいませ〜ん。続き楽しみに待ってます！！ (2018年7月10日 21時) (レス) id: e6c3e89a34 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - うたさん» ありがとうございます！言葉選びには結構こだわっているところもありますので、文章が綺麗と言っていただけたのはとても嬉しいです。更新頑張りますね！ (2018年7月8日 10時) (レス) id: 61ce060edd (このIDを非表示/違反報告)
うた(プロフ) - こんばんは、初めてコメント失礼します。前々から作品を読ませて頂いているのですが、やはりとても文章が綺麗で引き込まれます...！これからも更新楽しみにお待ちしております！！ (2018年7月7日 23時) (レス) id: 8e60c95a83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
