【wrwrd!】パパと皆【tn】 (ページ15)

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しかし、残るひとつの問題がこれまた厄介であった

それが、寝る場所である

寝れればいい、というトントンの考えの元置いてあるベッドはとても広いとは言えないもの

グルッペンの使うような、大きいサイズであれば2人入っても問題はないのだろうが、トントンのベッドは、二人で入るには少々キツいサイズであった

かと言って、彼女を別の部屋へ寝かせに行くのは、未だ自分の手を握り続ける様子からして難しいだろう
それ以前に、自分がそうしたくないという気持ちの方が強い訳だが。

トントンは考えに考えた末、Aをベッドで寝かし、自分自身はソファで寝ようと考えた

早速、Aをベッドまで連れていくと
布団をかけ、とんとんと叩いてやる

しかし、Aは不満そうな顔で一向に眠ろうとはしなかった

「パパは寝ないの？」

その言葉に、トントンは一瞬動揺したものの、すぐに答えた

「パパはお仕事があるからまだ眠れんのや」

それは嘘ではないし、恐らく自分の中では最適解であった

しかし、Aはとんとんと叩いていた腕を取って、不満げな顔で引っ張った

「お仕事ダメ！パパも一緒に寝るの！」

ヤダヤダ！と足をばたつかせ、トントンの腕を引っ張っていた
トントンはどう諦めさせようかと頭を悩ませたが、この様子ではAは暫く寝てはくれないだろう

しょうがないなと思い、トントンは彼女に引かれるようにして布団へとはいる

そして、彼女が落ちることのないようにそっと腕をまわした

「ほら、パパも一緒に寝るから、もう寝よな」

そう言って目を瞑ると、彼女は「うん！」という返事をして大人しくなった

「おやすみなさい」

「おん、おやすみ」

そのまま寝た振りを続ければ、彼女はしばらくして整った寝息をたて始めた
そのことに安堵して、トントンはそっと腕を抜くと、ベッドから出ようと身を起こす

しかし、ベッドから出ることは出来なかった

彼女の手が、そっとパジャマの裾を掴んでいたからである

無理やり外そうか、とも考えたが、彼女が起きてしまうことを考えると身動きが取れなかった

彼は1つため息をつくと、再び布団の中へ潜り込んだ
忙しい彼にしては、寝るには早すぎる時間帯であるが、そのままAを抱きしめるようにして眠りについた