起立性調節障害JKの1日【実話】#オリジナル

#5 ページ8

「起きたのね！！
よかった、すぐに病院に行こう

体に何か異常があるのかもしれない」




そういう母の顔はどこか淀んで少し悲しそうに見えた


私のせいだ


私が大好きな母を悲しませてしまった


だからいつもよりずっと元気に答えて見せた




「うん、今は平気やけど何かあるかもしれんもんね！

すぐに支度するから少し1階で待ってて」




「そう…？お母さん、またあなたが倒れたらと思うと怖いよ」




「大丈夫だよ」



「……うーん…わかった
1階で待ってるね、何かあったらすぐ呼ぶんだよ」



「うん」




身支度のために洗面所に進む


鏡に映る私の顔は青ざめていた


そりゃそうよ


ほんとは自分が一番怖いんだもん


自分が一番何が起きてるか知りたかった



怖くて怖くて怖くてたまらなかった



それでも笑顔で振舞ったのは、自己暗示みたいなものがあったのかもしれない

笑顔で大丈夫って言えば大丈夫になる

いつからかわからない私の癖


無理でも大丈夫って口に出して無理やり大丈夫にする



大丈夫！


大丈夫


だいじょうぶ


だいじょーぶ




ほら平気な気がする

鏡に写る私の顔色はまだ青白いままだったけどさっきより幾分かマシに見える





「さ、早く準備しよ」





そう呟くと、私は病院へ行くための身支度をはじめた

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