中性的だと損しかしないんだけど2【刀剣乱舞】

30 ページ31

『はぁ…。料理まで禁止されたらいよいよすることがなくなってきたんだが』



包丁代わりに今剣様の本体を使えば説教を食らい、傷はほぼほぼ塞がりつつあるので外に出て走ろうとすれば見事に捕まったよね、うん。



いつもそのくらいの機動力を発揮してくれていればどんなに出陣が楽か。



｢主、甘味でもどうだ？｣



『三日月様、それ毎日言っていません？さすがに動きもせずただただ甘味を食べ続けたら太ります。私は刀剣男士の皆さんとは違って食べれば食べるだけ肥えるんですよ』



にこにこと笑いながら丁度小腹が空いたタイミングで甘味を持ってくる三日月様は本当に確信犯だと思う。そのせいで少しずつ体重が増えつつあるわけだし。



｢俺は主がどんな姿形をしていようが好きだぞ｣



『…そういうのは女性に言った方が喜ばれるのでは？三日月様の見目麗しい見た目ならイチコロですよイチコロ』



ていうか三日月宗近って本来はこんな性格だったっけ？？確かし物腰柔らかいおじいちゃん。けど本丸のラスボス的な役割も同時にになっていたと思うんだけど。



｢ははは、主は手強いな。なら外に出るか？｣



『見張り役ってわかってます？』



｢なに、こんな狭い部屋に閉じ込められていても退屈なだけだろう。人の子の命は短い。ならば存分に楽しむべきだと思うぞ？｣



…三日月様いいこと言っているんだけど俺よりも外に出たいって顔してるんだよなぁ。



『まぁいいですよ。本当に暇すぎて干からびそうだったので。…ああそうだ、手合わせでもしてくれませんか？このままだと完全に体がなまって刀を振れなくなりそうなのでね』



｢あいわかった、手加減はしないぞ｣

31→←29

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す