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一期side
私の目に狂いはなかった。目の前には私たちを庇うように立ちはだかる主殿。その姿がどれほどに眩しく、そして力強く感じたか主殿はわからないでしょうな。
だが私は深手の傷を負っていた。しかも刀を奮う利き手を。主殿と共に戦おうと思っても本体を持ち上げて奮う力など残っていなかった。
苦しみに耐えながらも主殿を見ているとあの忌々しい審神者の喉を斬り裂いてくださいました。真っ赤に染まる私の視界。
次に視界に入ったのは鮮血がべったりとついた主殿でした。普通ならば恐怖でしかないはずなのに不思議と何かを惹き付けるような、そんな魅力があった。
私は主殿のそんな部分に惚れたのでしょう。私たちの為に自らの手を汚す人間など初めて見ました。私たちに任せてくればその役割などいくらでも引き受けると言うのに。
「やっと、終わりましたね」
発した声は震えていた。嬉しいと思う反面、色々な感情が込み上げてきたのだ。やっと悪夢のような毎日が終わる。弟たちの悲痛な叫びを聞かなくてすむ。
そう思ったとき、どっと安心感を感じて意識が遠のいた。
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ララーサ - 20話目の17行目「洗い呼吸で」の所「荒い呼吸で」だと思います。僕の勘違いだったらすみません。 (2021年1月4日 15時) (レス) id: 60e0ce23dd (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます、これからも頑張って執筆させていただきます! (2019年10月7日 20時) (レス) id: db368979ad (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 続編も頑張って下さい!!楽しみにしてますね!! (2019年10月7日 17時) (レス) id: adc186f0a4 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - 夜月さん» そんなんですね!私は兼さん推しです!Sではないと思いますが...自然と気になる場面で執筆を切り終えてしまうんですよね() (2019年9月24日 22時) (レス) id: db368979ad (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - 夜桜ナイフさん» ありがとうございます...!文才があるだなんて照れます((( (2019年9月24日 22時) (レス) id: db368979ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まかろん | 作成日時:2019年9月15日 16時