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スパァン!と開かれた襖。三日月様の背中を必死に押している俺。そしてそれを凝視している審神者。
...終わったな、こりゃ!!
「まさか...顕現させたのは三日月宗近!?」
『えぇまぁそうですね』
曖昧な返事をすると女は徐々に口角を上げる。やべ、何か目付き変わったぞ。
「その刀、私に寄越しなさい。彼は私の横にいるこそがふさわしいわ」
さも当たり前のように言ってくる辺りまじでふざけんなだわ。私の横にいるのがふさわしい?こんなにも欲にまみれている女の横が?ふざけんなよ。
『生憎ですが。顕現した刀を与えてくれたのは貴女です。いくら審神者だといってもそれを取り消すのはどうかと思います』
「なによ...渡せないって言うの!?何をしようにもここは私の本丸。私の資源で顕現させたのだから本来は私の物よ!!」
あーあーうるさいな。甲高く叫びやがって。三日月様はお前の元に行くことを望んでねーよ。第一、神様を物扱いするやつに審神者は務まらねぇから。
「調子にのるなよ小娘。俺は自ら選んで主を決めた。その主を侮辱するというのは俺にとって宣戦布告のようなもの。刀剣を自身の欲の為に使うなど審神者には向いておらぬ」
すっと三日月の瞳を細める。その瞳にはいつもの優しくて温かみのあるものはなかった。軽蔑したような、ゴミを見るような瞳。
さすがは三日月様。怖ぇぇぇ...
「三日月ったらこの見習いに毒されてしまったようね?貴方を幸せにできるのは私だけ。私の手を取れば愛し方を教えてあげる」
差し伸ばされた手を三日月様は刀で払った。
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ララーサ - 20話目の17行目「洗い呼吸で」の所「荒い呼吸で」だと思います。僕の勘違いだったらすみません。 (2021年1月4日 15時) (レス) id: 60e0ce23dd (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます、これからも頑張って執筆させていただきます! (2019年10月7日 20時) (レス) id: db368979ad (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 続編も頑張って下さい!!楽しみにしてますね!! (2019年10月7日 17時) (レス) id: adc186f0a4 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - 夜月さん» そんなんですね!私は兼さん推しです!Sではないと思いますが...自然と気になる場面で執筆を切り終えてしまうんですよね() (2019年9月24日 22時) (レス) id: db368979ad (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - 夜桜ナイフさん» ありがとうございます...!文才があるだなんて照れます((( (2019年9月24日 22時) (レス) id: db368979ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まかろん | 作成日時:2019年9月15日 16時