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｢暇ぁ…｣
今日は1日人が全然来ない。常連客の人たちはみんなスケートを見に行ってる。
｢Aは行かなくて良かったの？｣
｢うん｣
そろそろ終わる時間だな、と思いお客が来た時のために準備をする。無意識に昨日聞いたアガペーを口づさみながら。
ガラガラッ
｢いらっしゃ…ユーリ？｣
そこにいたのは荷物を持ったユーリ。ヴィクトルがいないという事は、つまりそういうこと。ユーリだけでロシアに帰るんだ。
｢お疲れ様｣
悔しそうな顔のユーリに微笑む。安心できるように。
｢…今から、帰る｣
｢うん。じゃあ特別に今日は無料でうどん食べてっていいよ。｣
｢……お前が作ったやつがいい｣
｢…まかせて！｣
いつもは両親が作っているうどん。
厨房にたち、うどんを作る。
そして、ユーリの元へ運ぶ。
｢はい、おまたせ｣
｢ん｣
箸の使い方、上手くなったよなぁ。最初は食べさせてたのに。頬をふくらませてもぐもぐと食べるユーリ。帰っちゃうのか、そう思うと心がざわざわした。
｢ごちそうさま｣
｢うん、おいしかった？｣
｢おう｣
｢じゃあ、そろそろ行く。｣
そう言って店を出ようとするユーリ。嫌だな、そう思いガタッと勢いよく立ち上がってしまった。ユーリは驚いた様にこちらを見る。
｢あ、いや、ごめん、なんでもないや｣
ユーリ君は小さく舌打ちをした。あぁ、なんかやらかしたかな。
｢ったく、携帯貸せ。｣
｢え？｣
｢いいから。｣
ユーリの手の上に私の携帯をのせる。
すると、慣れた手つきで何かいじってる。見られて困るものは無いからいいんだけど。
｢ん。｣
渡された携帯を見ると、ユーリの連絡先が追加されていた。嬉しくてたまらない。緩みきっている表情筋をなんとかしなくちゃ、と考えているとユーリに腕を引かれた。ユーリの手はそのまま肩へまわされた。
｢え、え？｣
｢写真｣
｢あぁ、写真か｣
ユーリの携帯に向かってピースをする。自分の中で1番の笑顔で。
｢ばいばい｣
｢ん、じゃあな｣
｢絶対また食べに来てね！｣
｢おう｣
彼の後ろ姿を見つめる。
ピロン、と携帯に通知が届く。
ユーリから先ほどの写真が送られてきたのだ。1人でにやけながら写真を保存する。携帯の待ち受けにした。
私、ユーリの事好きなんだなぁ。
(Aの、連絡先…)
(ユーリの連絡先…。毎日でも連絡取りたいどうしよう)
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花帆 - 一気に読ませて頂きました！ロシア語での告白良かったです(*´ω｀*)番外編もぜひ読みたいです♪夢主さんがユートピアかつきに泊まりに来て、そこにユーリもいる…みたいな。甘ければ何でもうれしいですが(笑) (2018年8月6日 3時) (
レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
山ちゃん(プロフ) - みずあいすさん» ありがとうございます！低評価は悲しいですよね、でも、自分で作ったものを面白いって言ってくれる人ができるように頑張ろうって思うようにしてます！！お互い頑張りましょうね！ (2015年11月8日 18時) (レス) id: 3a7d5177e3 (このIDを非表示/違反報告)
みずあいす - こんにちは。見に来てみました…(*≧∀≦*)。やはり低評価はどこにでも存在するんですね…なんか悲しいです。これからも頑張ってくださいね!!! (2015年11月8日 18時) (レス) id: 94c5760bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚 | 作成日時：2015年10月22日 0時
