【wrwrd】実況してたら新メンバーが入りました。【合作】 (ページ37)

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第31話《詩音零符》ページ37

編集も終わり、皆が居るだろうほぼ物置と化している部屋に僕も向かった。

部屋に着くと涼杏(すず)がまた何か1人で考え込んでおり、どうしたと聞いてみると「何でもないよ！」と答える。
絶対嘘やん…顔にも書いとるし…癖にも出とるしやぞ？

そんな事を思いつつも僕は「ならええけど」と返事をし、抱え込まんようにと軽く言っておいた。

ん～…亜生(あせい)にも伝えといた方がええよな。
そう思った僕は涼杏(すず)に、亜生(あせい)に用があるからと言ってその場を離れた。

「"亜生(あせい)～！」

「嗚呼、零符(れいふ)か。ちゃんと編集は終わらせたんだろうな？」

しっかりと動画編集の事を聞いてくる亜生(あせい)。
そんな亜生(あせい)に僕は少しドヤ顔で答える。

「ふっ、ちゃんとやってきたぜ！」

「当たり前だろ。してなかったら怒るわ」

亜生(あせい)が冷静に言う為うぐっ…と口を尖らせた。
逃げんとやったやたんさかい、ちょっとぐらい褒めてくれたってええやんけぇ…。

「んで、何か用でもあんのか？」

亜生(あせい)に言われて、何故亜生(あせい)の元へやってきたかを思いだす。

「ごめんシンプルに忘れとった。えっと、涼杏がまた何か抱え込んどる。何でもないって言われたけど、癖も出とったし黒やろ」

「はぁ…。掃除が終わったら説教だな」

話も終わったし僕は帰ろっと。
そう思い、部屋を出ようとすると服の襟元を誰かがガシッと掴んできた。

「へっ？あ、亜生(あせい)？？もう用事は終わったんですが…？？」

「お前も掃除」

そういい雑巾とバケツをこちらに差し出してくる。
嫌だｯ…！！僕は編集でヘトヘトなんだｯ…！！
僕は逃げる体制に入ったが、扉の前に黒鵺(くろや)が立ち逃がさんという感情が読み取れた。

「どけぇ！黒鵺(くろや)ぁ！！」

「無理！お前だけ逃げるとかは無しだからな！」

僕達がキャンキャン犬のように騒いでいると、後ろから静かな殺気が感じてきた。

「お前ら…口動かす暇があるなら、さっさと手を動かせよ」

「は、はい…」

僕は首を縦にぶんぶん振り亜生(あせい)からバケツと雑巾を受け取り、涼杏(すず)がしている場所とはまた別の場所を雑巾がけし始めた。

「はぁ……編集溜め込まんかったら良かったわぁ…」

そして、動画編集を溜め込んだ自分に対しひたすら愚痴を零した。