昔と今【橙】 (ページ42)

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そうだ。明後日はクリスマスだ。

さっきのんちゃんに言われて気づいた。

『明後日のクリスマスとか2人でデートとかするんでしょ？笑』

元々クリスマスは子供の為のイベントだった。

夜になり子供達が眠りサンタさんが枕元にプレゼントを置いていく。
朝起きた子供はそのプレゼントを見るなり大はしゃぎして。

今は恋人の為のクリスマスになっていってる部分もある。
恋人はデートやプレゼント交換なんかをして二人の時間を楽しむ。

友達や隣の住人も楽しそうだ。

私は期待をする以前に、照史くんとはもう何年か前からクリスマスをしていない。

恋人なはずなのに。

私の理想の彼氏という物は、彼女をディナーに誘いそっと指輪を取りだしプロボーズをする。

照史くんにそれをしろとは思わない。
むしろ、私が彼に1つ聞きたいことが言うくらいなら｢私と結婚する気ある？｣と聞くだろう。

ベタなデートを今更この年齢でした所で、小っ恥ずかしいだけ。

今だって勝手にひとりで怒ってるし。

のんちゃんが怒ってるならまだ分かるが、なんで照史くんが怒る必要があるのか。

｢………っはぁ、、｣

｢…っ。｣

｢…………あ、Mステもう始まるやん。｣

｢………っ、、｣

最近は特に変わることもない日常が過ぎていくだけ。

変わったことといえば、照史くんが気になるアーティストがいるのかたまに音楽番組をよく見るようになったこと。

そのことは私には話さない。

出てるゲストを見るなり大体目星はついてるけどね。

私よりも若くて可愛いアイドルの子でしょ？