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小瀧side ページ32
小瀧side
｢………お邪魔します｣
｢どーぞ。｣
｢……………っ、｣
そしてあのボロ屋の部屋にしては柄じゃない少し高そうなブーツをゆっくりと脱いだ。
Aはどこか浮かない顔をしている。
｢…………っ、｣
照史くんと何があったのかは正直俺にも分からない。
でも落ち込んでるのは確かで。
あの見た目からして昔から喧嘩したら面倒くさそうだなとか色々想像はしていたけど、
ここまで落ち込むほどのことなのか。
｢…………っ、｣
考え事をして一向に靴を脱がない俺を、Aは不思議そうに見つめた。
｢………あぁ！ごめん。｣
｢………っ、笑｣
｢家入っていいよ。｣
｢…………っ、｣
でも、Aは動かなかった。
もしかして、照史くんと喧嘩した上に俺の家に入ることに罪悪感を感じているのではないだろうか。
そう考えると、Aは照史くんとの喧嘩の原因について自分も悪かったと自覚しているのだろう。
｢…………っ、｣
｢……あ、大丈夫だよ？笑｣
｢…………っ、｣
｢…え？｣
｢襲ったりしないし。｣
そんな冗談交じりな事をふざけて言ってもAは真顔のまま俺をじっと見つめる。
少し言いすぎた発言に俺は赤面
後悔をする。
｢いや………じょ、冗談だって笑笑｣
｢……………っ、、
そっか｣
｢……………っ、、うん、、｣
俺はこの場の空気が恥ずかしくなり逃げるように家の中に入った。
今の俺久々にダサかったななんて。
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作者名：また。 | 作成日時：2021年9月26日 1時
