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言いたいことばっかり言っちゃって。
｢………っ、、｣
｢……分かった。私が悪かったから。｣
｢……なんやそれ。言わされてるみたいなよぉ？｣
｢……………っ、、｣
｢最近様子がおかしいと思ってなるべく距離置いてたのに、その態度はなに？！｣
照史くんが距離を置いてるのは最近じゃなくて、ずっとだよ。
私の気持ちなんてちっとも考えてないくせに、綺麗事ばっかり言うじゃん。
照史くんは優しいフリした狼だよ。
｢………っ、、｣
｢そういう態度が俺を｣
｢……そう言う綺麗事が迷惑なの！！｣
｢…………っ、、｣
｢……………っ、、｣
｢……迷惑って、
迷惑掛けてんのはそっちだろうがよ！｣
照史くんに怒鳴られたの何年ぶりだろ。
ものすごく怖い。
ヤクザみたい。私の知ってる照史くんじゃない、
｢…………っ、、｣
泣きなくないのに自然と涙が出てきた。
こんくらいの事でなく私はどうしてだろう。
先週の、のんちゃんの優しさに甘えすぎたせいかな。
のんちゃんと照史くんを比べちゃう時点で私も最低だ。
照史くんは泣いてる私を気にもせず、舌打ちをしてそっぽ向いた。
｢…………っ、、このクズ男、｣
｢………っ、は？｣
私は照史くんを睨みつけた。
そして、そう言い捨てた私はカバンとコートを持って外へ飛び出した。
照史くんは、普段そんな言葉遣いをしない私を見て呆然としていた。
｢…………っ、、｣
彼に対して不満じゃないって言ってたのは、
ただ、私の強がりがでしゃばって、
本当は不満でしかなかった。
今日気づいた。
全部、全部不満だらけだ。
選んだ家があのボロ屋だったことも、私の話を無視する所も。
好きだから我慢できたんだ、
照史くんの為なら何でもするって。
昔の彼と今の彼の変わり果てた姿を、私は見て見ぬふりをしていた。
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作者名：また。 | 作成日時：2021年9月26日 1時
