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「って言っても一時的だけどな。」
「…………っ、ん?」
「今ちょうど、短期間上京ってやつやってて。
東京来てんねん。」
「あ、、、なるほど、、」
なら来た時から連絡くらいくれても良かったのに。
幼なじみやろ?とか言っといて、のんちゃんの方こそ私から距離置いてるのでは。
「………Aも東京住みでしょ?」
「うん、まぁ。」
「じゃあ時間ある時そっち行く。
あとで場所連絡して!」
「ちょ!ちょ、ちょっと待って!」
「……ん?」
「あの〜、、
私達の家、見たら失望すると思いますよ。」
「………なんで、、?」
のんちゃんやっぱりチャラい。
頭いいくせに、
「………なんでって言うか、、、」
「……………っ、」
「……ボロボロだから。」
「……ボロボロ????」
「あー、なんでもない!説明すると長いし!
じゃあ待ってる!じゃあね!」
そして私は電話を切った。
まずまずのんちゃんが家に来ることは本当だったら引き受けたくなかった。
でも、何年ぶりかに幼なじみに会えるとなると、何とかしてでも会いたいもので。
のんちゃん今どんな顔なのかな。とか、
ピアス開けてるのかな。とか。
色々考えてしまった。
「…………寒、」
私は電話をするため、外に出ていた。
電話するのにも部屋は筒抜けだし、照史くんに話は聞かれたくなかったのでそうしたのだ。
でも、冬の時期だと言うことが仇となり、
手はかじかむばかり。
急いで布団に潜るため私は急ぎ足で部屋に戻った。
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作者名:また。 | 作成日時:2021年9月26日 1時