駆け引き ページ8
……高そうなお店
深「あ、俺持ちだから遠慮なく飲んで！」
『…アイドルってこんなにホイホイその辺の女の子と密室に2人きりになっていいものなんですか』
深「君は康二が信頼してる子だからね」
ﾋﾟｸｯ『………』
深「この前、久しぶりに再会して番号渡せたって喜んでたよ〜ま、電話かかってこないってしょげてたけど」
『…何で私の事……』
深「めちゃっくちゃ聞いてるし中学高校時代のツーショとかも見せられてるからね、こっちは」
『…消せって言っておいてください。おかしいでしょ、その写真がもれたらどうするの？？？…私は、アイドル活動専念したいからって別れさせられたのに』
深「…君が康二を今どう思ってるかは知らないし、俺は君たちの過去を知らないから何とも言えないけど…少なくとも康二は君のことを今でも大切に思ってるよ」
『部外者でしょ。適当なこと言わないでください』
深「おー厳しいねぇ。康二が君のこと何て言ってるか気にならない？」
『！……もう、私は彼と会いたくないし話も聞きたくないんです。これ以上ここにいても時間の無駄なので私は失礼します』
深「さっきの、パパ活ってやつ？」
『っ！』ﾊﾞｯ
深「康二が知ったら何としてでも止めようとするだろうね」
『もう康二とは関係ないって言ってるでしょ！！！』
深「お、やっと名前呼んだ。…君、何だかんだ言って康二のこと忘れられてないんでしょ。だから、お金の取引を見ちゃった俺が康二に何か言うのが怖くて大人しく着いてきた」
『違う…！』
深「ああいうのホントに危ないからやめた方がいいよ。…ここでやめるって言わないと康二に今日見た事全部言うよ？」
『……あなたには迷惑かけてないし、あなたが私の行動に口出ししてくる権利も無い』
深「それはそーだけどさ。…康二が君の心配しててずっっとソワソワソワソワしてんの。こっちもそろそろ限界なわけよ」
『…そんなこと、私は知らない』
深「あーもう、ガンコだなぁ。じゃあこうしよう。今ここで康二の電話番号を登録して、ショートメールを送る。やめなくてもいいけどこれをしないと俺は康二に全部言うから」
『…………』
彼に私がやってることを知られてもどうでもいい
…どうでもいい、はずなのに
あの善人に全てを知られるのが怖いの
ﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯ 向「？……っ！！やっと、来たあ！！！」
佐「お、何何、良かったね〜！？」
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作者名：しらぬい | 作成日時：2023年8月1日 11時
