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不器用2 ページ3

「お前な……」

はぁー、とため息をつかれる。ふいっと私はそっぽを向いて、ため息をついたグラサンの方を一切見ずに言う。

「私は、何も、悪くない」

「まあ……結果的には良い結果だったんだがな…」

伊達が苦笑いしながら言う。でしょ?!だから悪くない。


現場で犯人を取り押さえる時にヒールの靴で犯人に飛び蹴りをした。

飛び蹴りは残念ながら回避され、私は着地に失敗した。足首がゴキっていった。
そして、痛みにうずくまる隙なく犯人がこっちにナイフを持って走ってきたので飛び蹴りを避けた恨みを込めて全力で一本背負いしてやった。その時に頬に一線ナイフが掠め傷ができた。


そして、足首を見事に捻り全治1ヶ月を言い渡された私は松田が上がる時間に伊達から松田に引き渡されている。
自分で帰れるって主張しても誰も聞き入れてくれないし、上司命令まで出される始末。

「馬鹿なのか…?いや、馬鹿か……」

「ば、馬鹿じゃない!もっと上手に着地できるはずだったもん」

「出来てねぇじゃねーか。運動音痴」

「運動音痴じゃない。ちょっと運動苦手なだけだし!」

一緒だろ、と伊達から私を引き取る松田。
うー。こいつ、こんなに背ぇ高かったけ〜…?

「捜査一課の恥をこれ以上恥にしないように責任持って連れ帰る」

「恥って酷くない?!ちょっと!松田!」

「頼むから喧嘩はしないでくれよ……。萩原いるなら途中までは萩原と帰ってくれ……」

俺は仕事があるから着いていけないからな……と着いていけないことを心底悔やんでいるような顔で言う。

「仕事任せてごめん…伊達…」

「いや…それはいいんだけどな……、頼むから、帰り道問題起こさないでくれよ……」

「松田が黙ってたら大丈夫!」

「いや、お前が黙ってろよ」

はぁ?と下から睨むと伊達が「早速喧嘩始めるんじゃない」とため息をついた。まだしてないし。

「とりあえずコイツを家に放り込めばいいんだろ?」

「丁寧に!家に届けてくれ」

ため息混じりに言った松田の言葉を伊達は丁寧に訂正する。そして、んじゃあ、帰るぞ。と松田が私の前に屈む。

「……ん?」

首をかしげながら伊達を見る。ん?と不思議そうに伊達を見た私を不思議そうに伊達が見る。

「何してんだ、早く来いよ」

サングラスで目が見えないが、眉間にシワがよっているので不機嫌そうな顔をしているであろう松田が不機嫌そうに言う。

「……い、いやだぁぁあ!!」

私の叫びは警視庁の廊下に吸い込まれたのだった。

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白浪燈夜 - …ただもう、尊い……………(*^^*)続きおなしゃす!! (2020年4月4日 2時) (レス) id: b3ddaf4719 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠乃 | 作成日時:2019年10月15日 12時

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