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恋文16 ページ21

あれよあれよと日は経って、体育祭前日になった。
まぁ、練習期間が1週間な時点であっという間に本番なのはお決まりなんだけどね。


三日前の初模擬試合のリレーはうちのクラスは3クラス中2位だった。最初の方は3位でしかも2位との差が結構あってやばいんじゃないかと焦ったが、松田くんと萩原くんのペアが速かった。元々の足の速さもあるんだけど、バトンパスのスムーズさが見ていてキレイだなと思うくらいスっとバトンを渡すの。松田くんからバトンを貰った後、アンカーの萩原くんは頼もしそうに笑って1位に近づいたんだけどギリギリ抜かせなかったんだよね…。惜しかったなぁ、あれは!
その後、萩原くんが松田くんに「ちょっと悔しすぎない?!松田、練習!付き合えー!」と騒いでいたので多分本番はもっと速いんじゃないかな。


「Aちゃん、終わりそう?」

グランドを見つめて三日前のことを考えていると隣からひょこりと萩原が覗いてきた。
そうだ、今図書委員の手伝いで来賓用の椅子を並べてたんだ…。
ザワザワと周りは明日のお祭りに備え準備をしたり、騒いだり。こう見ると明日なんだなぁと実感する。

「あと5つ椅子出したら終わるよ」

「手伝うよ。そんでもって一緒に帰ろうぜ」

松田もいる、と椅子を置いてある倉庫へ向かいながら萩原くんが言う。わざわざ誘いに来てくれたのか…とじんわり胸が温かくなる。

「ありがとう。萩原くんたちはもう仕事ないの?」

「ないよ。委員会入ってないし、クラスのテント建てたら終わった!」

「そうなんだ。ごめんね、手伝わせちゃって」

「いーよいーよ、カッコつけさせて。っと、松田〜!もうちょい待っててー!」

少し離れた所で私たちの様子を見ていた松田くんに萩原くんが手をブンブン振って叫ぶ。コクリと頷いたのか頭が動いたのが見えた。

「松田くん待たせてごめんなさい!」

「大丈夫大丈夫。アイツは仕事してる人間を怒ったりしないよ」

そう言いながら萩原くんがガラガラと倉庫を開ける。地道に今まで何往復かしてたので倉庫の中の椅子はかなり減っている。

「5つだっけ?じゃあ、俺が4つ持つから1個持ってくれる?」

「4つ持つの?重くない?」

私は2つが限界だった。倍持てるのか……。男の子ってすごいな……。

「ん?大丈夫だよ。まっかせて」

そう言って腕まくりをする萩原くんはとても頼もしかった。

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夜船と北窓 - この作品好きすぎて一気に読んでしまいました。出来ることならまた更新を再開して欲しいです。萩原さんめっちゃ好きなんです! (2021年5月4日 3時) (レス) id: 76d34d17f2 (このIDを非表示/違反報告)
悠乃(プロフ) - 青木柚里奈さん» お返事遅くなってしまいすみません!嬉しい感想ありがとうございました(*^^*) (2020年11月6日 17時) (レス) id: b7a9621ba5 (このIDを非表示/違反報告)
青木柚里奈(プロフ) - あー!最高!続き楽しみにしていますぅぅう!! (2020年6月11日 2時) (レス) id: aecf756759 (このIDを非表示/違反報告)
悠乃(プロフ) - 和美/美香さん» コメントありがとうございます。もしもの話も気に入って頂けて良かったです(*^^*)続きも楽しんで読んでいただけると嬉しいです。ありがとうございます! (2019年11月27日 11時) (レス) id: b7a9621ba5 (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - もしもの話めっちゃ好きになった!こっちも読みながら冷や汗します。続き頑張ってください。 (2019年11月12日 12時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠乃 | 作成日時:2018年9月10日 1時

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