恋文8 ページ12
「それ、萩原宛の手紙？」
古典の授業中、隣から突然声をかけられた。
「え。うん。びっくりしたぁ。松田くんか」
先生にバレたのかと思った。心臓に悪い。
「悪ぃな、ビビらせちまって」
「3年くらい寿命が縮んだよ」
なんだそれ、と松田くんが笑う。
「楽しそうに書くからついな」
「え？楽しそう？」
書きながらニヤニヤしてたりでもしたのだろうかと両手で頬をおさえる。
「何となくだけどな、雰囲気がいつもより明るく感じた」
雰囲気……。
あんまり自覚はなかったなぁ。でも、確かにお返事書くの楽しいかも。
「萩原との文通、楽しいか？」
先生は古典について熱く語っているから私たちが話しているのに気づかない。他の人もノートを取ったり、私たちみたいに雑談したりしていて私たちの会話を聞いている人はいないだろう。
だけど私は声を抑えて小声で言った。
「楽しいよ。松田くんに言われて気づいたけど、萩原くんとの文通、楽しい」
「そうか。なら心から萩原を応援できる」
ありがとな、と言って松田くんは板書を始めた。萩原くんの方を見てみると目が合った気がしたけどすぐに前を向いてしまった。いつもだと手を振ってくれたりするのに珍しいな……と思いながら私はお返事を書くのを再開したのだった。
『萩原くんへ。席替えの件は忘れないけど、くじだったから隣になれなくても仕方ないと思うよ。来月のチャレンジも楽しみにしてるね。あと、休み時間の時にお話するの毎時間でも全然邪魔じゃないよ。本読んでたり友達と話したり自由にしてるけど話しかけてくれたら嬉しいな。なんちゃって。そんなに気を使わなくて大丈夫だから！』
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夜船と北窓 - この作品好きすぎて一気に読んでしまいました。出来ることならまた更新を再開して欲しいです。萩原さんめっちゃ好きなんです！ (2021年5月4日 3時) (
レス) id: 76d34d17f2 (このIDを非表示/違反報告)
悠乃(プロフ) - 青木柚里奈さん» お返事遅くなってしまいすみません！嬉しい感想ありがとうございました(*^^*) (2020年11月6日 17時) (レス) id: b7a9621ba5 (このIDを非表示/違反報告)
青木柚里奈(プロフ) - あー！最高！続き楽しみにしていますぅぅう！！ (2020年6月11日 2時) (レス) id: aecf756759 (このIDを非表示/違反報告)
悠乃(プロフ) - 和美/美香さん» コメントありがとうございます。もしもの話も気に入って頂けて良かったです(*^^*)続きも楽しんで読んでいただけると嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年11月27日 11時) (レス) id: b7a9621ba5 (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - もしもの話めっちゃ好きになった！こっちも読みながら冷や汗します。続き頑張ってください。 (2019年11月12日 12時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠乃 | 作成日時：2018年9月10日 1時
