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恋文1 ページ3

「おはよ。Aちゃん」

教室で本を読んでいると声をかけられる。もちろん、萩原くんだ。窓際の席は朝日が入り気持ちがいい。萩原くんの席は1番通路側の前から3番目の席だからわざわざこっちに来たみたいだ。用件はなんとなく分かっている。

「おはよう」

「はい。これ1通目ね。また近いうちに便せん買ってくるから今回はこれで勘弁」

おっと予想外だわ。手紙はルーズリーフなんだけどなんと女子がよくする手紙折りをしてる。どこで知ったんだ、この折り方。

「いいよ。ありがと」

そう言って開けようとするとわー!と言われる。え?なに??

「今開けちゃう?!それは、ごめん!やめて!俺がいない時にして!」

え〜?と思いながらも少し顔が赤くなっていて恥ずかしがってるみたいだから後にする。意外と照れ屋なのね。

「ていうか、目の前で読まれて困るようなこと書いてんの?」

「え?いや……だってラブレターだし……その色々書いてマス……」

あ。なるほど。ちゃんとラブレターにしてくれてるんだ……。

「ならあとで読む。……そういえば松田くんは?いつも一緒なのに珍し」

「え?あ、松田は寝坊したから置いてきた」

「そうなんだ。間に合うといいね」

それから、今日の授業のこととか週末の課題のこととか色々話をした。
元々一年から同じクラスで普通に話す仲だったし、なにより萩原くんは話すのが上手い。話してて苦痛にならないしなにより楽しい。そりゃ、モテる。納得。
そうこうしているとチャイムが鳴った。なり終わると同時に松田くんが滑り込んできた。

「じゃ、席戻るわ。また明日のラブレターも楽しみにしててよ」

「普通に待ってます」

楽しみにはしてないかな。いつ止まるか分かんないし。

「待っててくれるんだ。ありがと」

ちょっと嬉しそうに笑う萩原くん。ちょっ、急に笑うのはズルいって。不意打ちだ。
告白されて意識しているのか少しキュンとした。

絶対本人には言わないけど!!

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夜船と北窓 - この作品好きすぎて一気に読んでしまいました。出来ることならまた更新を再開して欲しいです。萩原さんめっちゃ好きなんです! (2021年5月4日 3時) (レス) id: 76d34d17f2 (このIDを非表示/違反報告)
悠乃(プロフ) - 青木柚里奈さん» お返事遅くなってしまいすみません!嬉しい感想ありがとうございました(*^^*) (2020年11月6日 17時) (レス) id: b7a9621ba5 (このIDを非表示/違反報告)
青木柚里奈(プロフ) - あー!最高!続き楽しみにしていますぅぅう!! (2020年6月11日 2時) (レス) id: aecf756759 (このIDを非表示/違反報告)
悠乃(プロフ) - 和美/美香さん» コメントありがとうございます。もしもの話も気に入って頂けて良かったです(*^^*)続きも楽しんで読んでいただけると嬉しいです。ありがとうございます! (2019年11月27日 11時) (レス) id: b7a9621ba5 (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - もしもの話めっちゃ好きになった!こっちも読みながら冷や汗します。続き頑張ってください。 (2019年11月12日 12時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠乃 | 作成日時:2018年9月10日 1時

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