ねえ、励ましてよ！【特撮短編集】

◊ラッキューロ ページ18

「A、どうしたんすか？」


なにかお仕事？それともお勉強？と質問を続けるラッキューロ。

私の手元を覗き込むと、わあ……と小さく声を漏らして後ずさった。


「大変そうっすね……なにか僕にできることある！？」

「んー、特にない、けど……」


悩みながら答えると、ラッキューロは手足をじたばたと動かし、


「僕、Aの役に立ちたいっす……！」


と零した。

そこまで言うなら、頼まないのも申し訳ない。


「じゃあ、私のこと元気づけて！」


そう言われるとは思ってもいなかったのか、ぽかんとした表情になった後、


「も、もちろんっす！えーっと、よく頑張ったね！Aはいつも努力しててえらいよ！」

「あと、いつも僕のこと好きって言ってくれて嬉しい！僕もAのこと大好きだから！でも、あんまり無理しないでね……！」


こ、こんな感じでいい！？と少し楽しそうに聞いてくるラッキューロ。


「ありがとう、おかげで元気出たよ！」

「じゃあ、僕のことも褒めてほしい！ね、いいでしょ！？」

「え、いいけど……」


……あまり作業は進まなかったけれど、元気づけてもらえたからいいか。

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