園内恋愛≪紫≫ (ページ4)

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「大毅の傍にいてくれて、

本当にありがとうございました。

その頃から、

大毅の心の中にも、

僕の心の中にもA先生がいて。

好きになっていまして。

お付き合いしていただきたい。なんて。

思っています…。」

大毅くんぱぱの苦手な日本語が、

もっともっと下手になって、

カタコトになりながら伝えてくれた。

私はそんな中でも不思議と冷静で、

頭に浮かんだのは

淳子さんのこと。

「…ごめんなさい。」

迷わず断った。

「今日は本当にご迷惑おかけしました。

大毅くんが外で待っていますよ。」

やっぱり。と、ショック。

が入り交じった表情で固まるぱぱから

逃げるようにその場を後にした。

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翌日、大毅くんぱぱに会うのは少し気まずかった。

しかしケロッとした顔で、

挨拶をするぱぱに安堵。

私の中で昨日の告白は

都合よく消し去っていった。

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『懐かしいメンバーで合コンするけどどう？

どうせA彼氏居らんよね？』

懐かしいといっても

数年前の短大仲間からの連絡。

確かに高校卒業してから彼氏はずっと居ないし

周りは婚活。婚活。の雰囲気。

でも、正直乗り気じゃない。

あの合コン特有の空気が苦手。

そんなことお構いなしに

数日後には

おしゃれな居酒屋に引っ張り出された。

「「かんぱーい！」」

どうにかすぐに帰れる方法を

1人で黙々と考え耽っていても、

「Aちゃん！一緒に呑も～。

これ美味しそうやん？

頼んじゃおっかな～？？」

酔っぱらいの男が喋りかけてくる。

序盤に呑んだ酔いが回り、

周りの酒臭さがさらに追い打ちをかけ、

居ても立っても居られなくなり、

お金をおいてその場から逃げた。

吐きたいけどさすがに道端はだめ。

そんなことを自分に言い聞かせていると、

さっきまで居酒屋に響いていた声が再び聞こえる。

「Aちゃーん！！

大丈夫ー？？？

俺ら送ってくよー？？」

小走りで2人が私の後を追ってきた。

「結構です。

帰れます。」

馴れ馴れしく肩を触るから、

咄嗟に振り払うと

男達の顔が変わり、舌打ちされた。

「調子のんなよ？」

次は肩をがっちり捕まれ

引きずり歩かされている。

やばい。逃げないと。

「Aちゃん？」

再び聞きなじみのある声。

顔を見た途端

溢れんばかりの涙が出た。

私、怖かったんだ。