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男たちの無様な姿を見た少年は彼女を見た。まるで、初めて其処に人がいたと認識した様に。どんな夜の闇よりも深く暗い、射干玉の闇が居座る瞳で彼女の目を見る。
定められた運命だったのかもしれない。少年と彼女が出会うのは。分かりきったことを聞くように、少年が問う。
「君、名前は?」
彼女もまた、当然のように答える。
「__私の名は岸辺、岸辺Aだ。」
そうか、じゃあA、と少年が呟く。
「君は一体何者だ?」
「………さぁ?私もよく分からない。」
皮肉めいた笑みを浮かべ、少年を見つめる。少年もまた、彼女の目を見つめる。心の中に隠された真実を暴こうとするように。彼女の心の中は混乱で満ちていた。何故なら、そう___
___私、トリップしたのでは?
いやいやまさか、と思うが証拠はない。取り敢えずノリで本名を答えたが、これは結構拙い状態ではないだろうか。心の中に混乱の渦が巻いていたが、顔には出さない。彼女はそういう主義だ。
そんな彼女の心情を知らない少年は口角を上げる。
「ねぇA、職に困ってたりしない?」
人材確保、と少年が微笑んだ。
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おとひび(プロフ) - A2A2さん» ありがとうございます!!楽しみにしています! (3月26日 16時) (レス) id: c954a091c2 (このIDを非表示/違反報告)
A2A2(プロフ) - おとひびさん» 私も貴方様のコメントを見てわっはっはって感じてす!!!!ありがとうございます!!その作品は私も気に入っているので、ぜひぜひ書き進めさせて頂きます! (3月26日 13時) (レス) id: fe3da03f44 (このIDを非表示/違反報告)
おとひび(プロフ) - ちょっと待ってください文章の書き方も表現の仕方もネタの思いつきも神ってますよぉ!?!?数話だけでも物凄く面白くてわっはっはって感じです!(? よければ「ハンムラビの誓文【文スト】」の続きを書いてほしいです…! (3月25日 23時) (レス) id: c954a091c2 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - サラミザラさん» 本当ですか‼ ありがとうございます! (2月20日 18時) (レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - ルウさん» わー!!有難うございます_(._.)_。暇があるときに優先的に下書きを書き進めさせていただきます……!! (2月20日 18時) (レス) @page9 id: 1a675fd086 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サラミザラ | 作成日時:2024年2月18日 12時