夢小説の小ネタ大量供養用の墓地

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今日も今日とて田舎道を走り回る。ストーカーに追われているから?否、編集者という鬼から逃げているのだ。

四年制大学を出て初めて出した漫画が、まさかこれほど爆発的な人気を誇るとは夢にも思わなかった。最近ではマンガ大賞にもノミネートされ、発表が2週間後に迫っている。アニメ化ももう少ししたら決まるんじゃないですかね、と今井ちゃんに誇らしそうな目で見られたな。

「漫画を愛し、漫画に愛された女」などと界隈では言われているそうで、なんだか恥ずかしい。
確かに漫画をこよなく愛している自信はあるが、そこまで言われると穴に入りたいほどの羞恥心に襲われる。


却説、話を変えよう。突然だが、今私の目の前には武装した男集団がいる。虚構(フィクション)ではない。現実(ノンフィクション)だ。もう少し正確に言うと、私が何か拙いことを為出来したのか、全員に銃口を突きつけられている。


……あれ、先刻人にぶつかっただけだよな。


思わず自分の頭が可笑しくなったのかと怪しんでいたら、中心にいた少年が指示を出した。



「＿＿＿＿全員、狙撃開始」

「っ、諒解!」

「エッ、ちょッ」



銃を持つ男たちの指が、引き金を引く。

……あ、死ぬ。

今までの記憶が走馬灯のように流れてきた。


例えば、子供の頃に絵を書いていたら隣の男子に破られたことや、彼氏ができなくて一人教室で嘆いていた高校時代。いや、碌でもねぇ思い出だな。まあでも、佳い人生だった。

……待て待て待て、最期まで恋人できずに死ぬのか？というか、マンガ大賞の発表もまだじゃない。

年齢＝彼氏いない歴は嫌だぞ流石に———つまり、まだ此処で死ぬ訳にはいかない。

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