26、問いの続き ページ27
条野side
彼女は逃げるように医務室から出て行ってしまった。
それは私の問いに対して本心を隠そうとしているかのように。
否、その通りのようだが。
「…さて、儂は昨晩の犯人の尋問でもするかの。
彼奴のウラにはまだ何があるらしいからな。
だいぶ威勢のいい奴と見たが、どれだけ保つのじゃろうなぁ…！」
そう恐ろしい笑みを浮かべながら��子さんも医務室から出る。
私も仕事の続きをしなくては…。
そう椅子から立ち上がる。
「さて、俺も行かなくては」
そう続いて鐡腸さんも退出し、医務室からは誰もいなくなったのであった。
__________そして、日が落ちるころ。
今日は仕事が少し長引いてしまった。
だからといって慌てて帰る必要もないので、ゆっくり珈琲でも嗜んでから帰ろうとした。
そんなことを考えていると、この猟犬の事務室の外から近づいてくる足音が一人。
「あれ？条野さん、まだ帰っていなかったんですか？」
「Aさん。えぇ、仕事が長引いてしまいまして」
「そうなんですか、それはお疲れ様ですね…」
声を聞かずとも、足音の正体はAさんであることは察知していた。
「はぁ〜…。頑張って報告書作ったのに、今日隊長いないから��子さんに通してから軍警本部に届けろって言われて…。
その本部ってのがよくわかんなくて、いろんな部署余計に出歩いちゃったんですよ〜…。疲れたなぁ…」
「…貴方もお疲れなんですね」
彼女はソファに身体を預けたようで、気の抜けたようなため息を漏らしていた。
そして私はAさんと2人きりであることを良いことに、あの問いをもう一度投げかける。
「昨晩の任務のこと、お伺いしても？」
「ッ…！」
彼女が微かに焦りを感じたのを捕らえた。
体温も心拍数も同時に上昇して、それ故返答する余裕すらもなさそうだった。
_______嗚呼、なんて分かり易い反応をしてくれる。
まだ本題に入っていないというのに、この彼女の焦り様に愉悦を感じ得なかった。
このまま追い詰めてしまったら、どんな反応をしてくれるのだろう______________。
気づけば私はAさんの隣に座って彼女の物理的余裕すらも与えない様にしていた。
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ラザニア太郎(プロフ) - 結愛さん» 結愛さん初めまして、コメントありがとうございます！日々の楽しみになっているとは、とても光栄に思えます😌よろしければ短編集やTwitterでの夢絵などもご覧いただけたら幸いです。これからの更新も気長に待ってください‼️ (2023年2月22日 21時) (
レス) id: 24908c6af5 (このIDを非表示/違反報告)
結愛 - おもしろいですこれからの投稿楽しみの極みですこれからも頑張って欲しいですけれど無理もなさらずに (2023年2月22日 21時) (レス) id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
夢女子S氏(プロフ) - 最高かよ（吐血）by猟犬大好き人間 (2021年8月11日 14時) (レス) id: 59c0caef7c (このIDを非表示/違反報告)
雨降(プロフ) - とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2021年8月4日 17時) (レス) id: c97a588bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラザニア太郎 | 作成日時：2021年7月26日 17時
