プロローグ ページ1
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幼い頃から憧れていたものがあった。
それはテレビの中の、煌めき輝く美少女戦士たち_____。
魔の手から街の人々を守る為に、可憐なフリルの戦装束を纏い戦う彼女たちの姿は、幼い女の子なら一度は夢見るもの。
そんな子どもじみた夢を、大人になる手前、今に至るまでずっと抱いていた。
誰かの生活や笑顔を守る、“英雄”的存在になりたい____。
ただそう願うだけで、実際に行動する勇気など無く、憧れだけで終わるものだと思っていた。
しかし、高校3年生の夏休み。
鼓膜を破り、頭を切り裂くような銃声。
それが、突如訪れた憧れへのスタートラインとなった。
________そのはずなのに…。
「Aさん、愛していますよ」
毛先の朱色がワンポイントの銀髪を持ち、妖艶な雰囲気を醸し出す彼が悪戯に微笑む。
「A、好きだ」
右目の梅の刺繍が似合う美しい顔立ちと、身体的強さを誇る彼がじっと此方を見つめる。
大きな上司二人の、ただ直向きで一方的な愛情表現が、今日も私を虐めてくる。
「二人ともやめてくださ〜いっ!!」
これが、私の夢へと通ずる道にあった、一つの困難だった。
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とっふ - わぁ……夢主ちゃん可愛い…最高ですね! (1月3日 17時) (レス) @page2 id: 521a35a539 (このIDを非表示/違反報告)
るぅ - 最高です!続き楽しみにしてます!! (9月21日 20時) (レス) id: 2822ecfe2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラザニア太郎 | 作成日時:2023年3月27日 22時