大胆な彼女は夢現？�� ページ10
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「なので、お酒に強くなりたいんです！！」
彼女は迫真でそう言った。
咄嗟に駄目だとは言えなかった。彼女が酒に弱いことを利用して条野が襲うかもしれない。
条野なら記憶がなくなるからといって、彼女にやりたい放題するのが想像に容易い。そんなの絶対に嫌だ。
「お酒は人を変える怖いものだと知っています。
だから私を見張っていて欲しいんです！そして私はお酒に強くなります！」
「…………わかった、引き受けよう」
渋々答えた俺に彼女の顔が晴れた。
決して個人的な理由が主ではない。彼女も国を護る者として強くなることが必要だ。この先の任務で、敵地にアルコールを用いた毒を撒かれる可能性だってなくはない。その為の鍛錬も必要だ。
そう。決して、断じて、絶対に個人的な理由が主ではない。条野が彼女を拐かそうとするのが嫌だとか、そういうのではない。否、正直のところほんの少しだけ思うが。
酒を返してやると彼女はすぐに缶を開けた。
一般の禁忌に自分から触れることに緊張しているのか、彼女は一度大きな深呼吸をした。
「無理をするな。少しずつだぞ」
「はい…。いきますっ…！」
彼女は缶に口をつけて持つ手を少しだけ傾けた。
僅かに浮き出た喉仏が一度だけ上下して、本当に飲んでしまったのだと悟る。そして彼女は目を丸くして缶から口を離した。
「変な感じするけど…、ちょっと美味しいかも」
「…これは鍛錬の筈だ」
「わ、わかってますよ！これ一本飲んだら様子見ますから！」
やっぱり止めた方が良かったのだろうか。そう思った時にはもう遅かった。
次の一口では、勢いよく飲み干したのだ。そして彼女は空になった缶を机に置くと、顔を赤くしてそのまま机に突っ伏した。
「うぅ〜…ちょっと気持ち悪くなってきた…」
「だから無理をするなと言っただろう。少しずつと言ったのに、何故急に飲み干した」
「だって美味しかったし…、いけると思ったから…」
彼女の浅はかさに溜息が出た。
こんなところで寝られては風邪を引くだろうと思い、何か掛けるものを持ってきてあげようと立ち上がる。
しかし、不意に服の裾が引っ張られ行動を阻止された。
「どこ…いくんれすか」
「毛布を持ってこようと」
「ん〜ん、ベッドがいいれす。連れてってくだたぁ〜い…」
彼女はおぼつかない口調でへらへらと笑いながら、両手を挙げて万歳の姿勢をした。言葉通り、連れていけの意である。
そんな彼女を可愛いとは思いつつ、危機感を覚え始める。
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ラザニア太郎(プロフ) - 紙さん» ありがとうございます…！ぜひ仲良くしてください^ ^ (6月3日 15時) (
レス) id: 24908c6af5 (このIDを非表示/違反報告)
紙(プロフ) - Twitterありがとうございます！！絵も可愛いですー！！ (6月3日 12時) (レス) id: 60978e9706 (このIDを非表示/違反報告)
ラザニア太郎(プロフ) - 紙さん» はじめまして、コメントありがとうございます^ ^お褒めいただいて大変嬉しいです！Twitterの方も先程承認しました。何もかも低倍速ですが、どうぞよろしくお願いします…！ (6月3日 11時) (レス) id: 24908c6af5 (このIDを非表示/違反報告)
紙(プロフ) - ラザニア様の小説面白くて時間を忘れて読み進めてしまいました！応援してますー！Twitterの方あと、フォローさせて頂きました！ (6月3日 11時) (レス) @page1 id: 60978e9706 (このIDを非表示/違反報告)
ラザニア太郎(プロフ) - リアリスさん» 初めまして、コメントありがとうございます。本来攻めである側や、男側が何らかの拍子で弱っちゃうシチュがたまらんく性癖で…！いくつか書いてるのですが、そのようなご感想いただけてよかったです！ありがとうございます！ (2023年3月27日 17時) (レス) id: 24908c6af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラザニア太郎 | 作成日時：2022年12月14日 10時
