繋いだ温もりを離さずに�� ページ29
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昨日の事である。
多忙の末に、仮眠室で暫し休憩しようと浅く眠りについていた時であった。
「…ふふ、これでよし」
「んん…____。んっ？！えっ！な、何これ？！」
手首に違和感を感じ目を開けると、私の両脚の間から此方を見下ろす条野さんの姿。
そして手首の違和感の正体は、動きを封じる縄だった。抵抗しようとも固く手首同士を結ぶ縄はびくともせず、そんな私を条野さんは恍惚と笑う。急な恐怖故に、私は自然と半泣きになりながら請う。
「解いてください…っ！」
「解きませんよ。少なくとも、私が満足するまでは」
「ひっ…？！」
不敵な笑みを浮かべながら、条野さんは私の軍服の釦を解き始める。徐々に晒される肌に当たる外気の冷たさと、くすぐるように触れる条野さんの手に思わず声が出た。
「大丈夫。経験のない貴女の為に“薬”も用意してありますから、そう強張らないで」
「く、薬って…！待ってください！本当に訳わかんないし、やめてください！」
「訳わかんない…？」
私の言葉に条野さんの表情が暗くなった。如何にも地雷を踏まれた様子だ。
更なる恐怖で震え始める私に、優しく頬を撫でてくれた条野さんの表情は、その優しさとはかけ離れた冷たいものだった。
「それは此方の台詞ですよ。私の知らない所で鐵腸さんに擦り寄って喉を鳴らしていたなどと…」
「え？」
「何日間も男の家に…それも鐵腸さんのですよ…？！
あぁ、また腹が立ってきました。彼、何度も自慢してくるんです。貴女が鐵腸さんに撫でられて気持ち良さそうにしていたことを…！」
「えぇと…それって私が猫になった時のことだったり…？」
「そうですけど」
苛立ちを隠せないまま答える条野さんは、いじけた子どものようだった。
簡潔に言えば嫉妬なのだろう。この手の条野さんは何度も見たが、何をしでかすかわからないので毎度怖い思いをする。
今回は猫になった私を知らずの内に引き取って世話をした鐡腸さんに嫉妬したらしい。なんと拗れた嫉妬なのだろう。
「いや、私あの時の記憶ないし、あれはほぼ私じゃないというか…」
「じゃあ本能的に鐵腸さんの所へ行ったと？全くどういう了見ですか。どうして私の所に来てくれなかったんです」
「わかりませんよ、記憶にないって言って…____
ちょっ、ちょっと！待って！！下まで脱がさないでーっ！！」
身動きが取れない私はただ声を発することしかできず、条野さんは器用に私の衣服を脱がしていく。
繋いだ温もりを離さずに��→←27、繋いだ温もりを離さずに*条野採菊
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ラザニア太郎(プロフ) - 紙さん» ありがとうございます…！ぜひ仲良くしてください^ ^ (6月3日 15時) (
レス) id: 24908c6af5 (このIDを非表示/違反報告)
紙(プロフ) - Twitterありがとうございます！！絵も可愛いですー！！ (6月3日 12時) (レス) id: 60978e9706 (このIDを非表示/違反報告)
ラザニア太郎(プロフ) - 紙さん» はじめまして、コメントありがとうございます^ ^お褒めいただいて大変嬉しいです！Twitterの方も先程承認しました。何もかも低倍速ですが、どうぞよろしくお願いします…！ (6月3日 11時) (レス) id: 24908c6af5 (このIDを非表示/違反報告)
紙(プロフ) - ラザニア様の小説面白くて時間を忘れて読み進めてしまいました！応援してますー！Twitterの方あと、フォローさせて頂きました！ (6月3日 11時) (レス) @page1 id: 60978e9706 (このIDを非表示/違反報告)
ラザニア太郎(プロフ) - リアリスさん» 初めまして、コメントありがとうございます。本来攻めである側や、男側が何らかの拍子で弱っちゃうシチュがたまらんく性癖で…！いくつか書いてるのですが、そのようなご感想いただけてよかったです！ありがとうございます！ (2023年3月27日 17時) (レス) id: 24908c6af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラザニア太郎 | 作成日時：2022年12月14日 10時
