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ろく、 ページ8

『ひ、ぅッ……だざ、さ、…も、無理、っ』



ふるふると小さく首を振る。異性経験皆無の私には、余りに与えられる情報が多過ぎて、とても耐えられない。



只判ったのは、抱かなければいけない感情や思考が徐々に薄れていっているという事だけ。



怖い、苦しい、何故こんな目に、此処は何処、××××、×××××、××、××××、?



もどかしい刺激に生理的な涙が頬を伝うと、太宰さんは其れを舐め取る様に舌を這わせた。



「ふふ、堪え性の無い子。其れじゃあ如何して欲しいか云って御覧、A」



もっと触って欲しい。もっとちゃんと気持ち善くして欲しい。もっともっと、太宰さんが欲しい。



燻る本心に思わず怖気付いた。此れは駄目だ。



此の儘じゃ、私は可笑しくなる。太宰さんに溺れて、息が出来なくなって仕舞う。



そう、私の中の何かが訴え掛けている。



気付いた時には、もう遅かった。



「……、!」



がしゃり、手枷が重い金属音を立てた。



手枷と云えど、付けられているのは左手だけ。其処迄短くない鎖に依って寝台と繋がっている。足枷も同様だ。



恐らく抵抗を防ぐ為では無く、此の部屋から逃さない為だけに取り付けたモノなのだろう。



其れに依り、私には太宰さんを突き飛ばす事が可能だった。勿論、力等入る訳も無く、軽く押し遣った程度だ卦度も。



『ッ、あ……、御免なさ……』



反射的にとは云え、此れは不味い。謝罪の言葉を述べ彼の顔を覗き込むと、震撼した。



「………………、はァ」



『っあ、あの、此れは……その、』



「本っ当、君って莫迦だよねえ」



瞳に儚気(ながら)も宿っていた光が完全に消え去り、此方を見下す。其処から感じ得るのは、静かな憤怒のみ。



「折角優しく絆して上げようと思ったのに、丁寧に接して上げようと思ったのに、気分が変わっちゃったじゃあないか」



『だ、ざい、さ……ッ』



大きな手が私の首に当てられ、其の儘ゆっくり締め上げられる。苦しい、苦しい、怖い、太宰さん。



身を捩らせ酸素を求むも、彼は応じない。



「抵抗したら判ってるよねって、先刻確認したばかりだろう?幾ら君でも其の位なら察しが付くんじゃないかと思っていたのだ卦度、無理だったか」



『ッあ、が……っ、ぅ』



凄まじい力を持つ彼の右手に、力無く両手を添える。引き剥がしたいのは山々だ卦度、生憎そんな事出来やしない。



誰か、誰か、___助けて。

なな、→←ご、



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伊波トウナ(プロフ) - えっおわりです…?! (2023年2月16日 11時) (レス) @page17 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
湯川 - 終わっちゃったよ…あと26回くらい見れる笑 (2021年11月27日 7時) (レス) @page17 id: b53f4168a8 (このIDを非表示/違反報告)
天ぷら - 終わりなんですかぁぁぁぁぁぁあ (2021年9月12日 10時) (レス) id: b7f3dee41e (このIDを非表示/違反報告)
あきら - 素晴らしいです。更新待ってます。 (2018年11月25日 1時) (レス) id: a0d4f48c92 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 太宰さんの一方的で押し付けるような愛の形が好きすぎて…!支配的な愛情表現がたまりません!応援してます! (2018年8月27日 23時) (レス) id: 59706cc241 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千紘 | 作成日時:2018年8月9日 16時

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