【WT】もう1人のA級ソロ隊員の噺 (ページ34)

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3ー5 side三雲ページ34

木虎が玉狛に..........

衝撃的な事実に三雲は口を開けたまま硬直した

皇「まあ呆気なく断られちゃったけどね」

皇は最後のひと口を頬張りながら苦笑いを浮かべた

玉狛は少数精鋭の支部である

このことはここに初めてきた時に宇佐美から聞いていた

そのため、スカウトなんてことはてっきりやっていないのだと思っていた

いや、玉狛支部としてではなく、あくまでも皇が個人的にやったことなのかもしれない

木虎の実力は充分過ぎるほどわかっていたが、まさか玉狛(うち)に勧誘されるほどとは.....

三雲はぐるぐると思考を巡らせて紅茶を飲み干す

自分の目の前にいるスカウトされた当の本人は、すました顔でケーキを食べ続けていた

皇に食器を片付けてくるから木虎を案内して、と言われたので三雲はその言葉の通りにオペレータールームにやってきた

木虎「あなたまさか.....皇先輩にも指導を受けているの？」

木虎は殺風景な訓練室に入るや否や、オペレータールームにいる三雲に怪訝そうな声色で尋ねた

三雲『いや...受けてないよ。最近初めてお会いしたばかりだし.....それに、木虎に比べたら僕なんか先輩との接点はほとんどないよ』

事実確認が取れた途端に彼女の声は嬉々としたものになった

木虎「まあ当然ね！私はあの人の唯一の弟子なんだから、三雲くんは比べ物にならないわよ！」

三雲『はぁ.....』

木虎が先ほどまでは何が不満で、今はどうして機嫌が良くなったのかは自分のことに関して鈍感な三雲には全くわからなかった

突然のキャラクター紹介！
(皇との関係性)

三雲修(15)
皇との接点はほぼないと言い切ったメガネ。いや、そんなことはないぞ。指導こそしてもらってないが毎日顔は合わせるし、夕食もよく共にしている。
『接点がない』とは一体........
このことが知られたらまた木虎に嫉妬されそう。

空閑遊真(15)
初対面でいきなり対戦を申し込んだ強者(つわもの)。
だが呼び捨てすることはなく、初めて会った時の小南よりも丁寧に接している。でも帰りたがっているのに模擬戦をするように仕向けたり、サイドエフェクトで強がっているのを見抜いたりと、結構なことを皇にやってのけた。確信犯。

木虎藍(15)
言わずと知れた高慢エリートちゃん。正隊員の界隈では実力者と評判である皇の一番弟子で唯一の弟子である。そのため自尊心が二割くらい高まった。もし皇に新たな弟子ができたりしたものなら...どうなることやら