【WT】もう1人のA級ソロ隊員の噺 (ページ15)

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ｺﾝｺﾝｺﾝ

「失礼いたします」

？「入りたまえ」

ｶﾞﾁｬ

「失礼します」

？「おぉ、来たな。A」

「お久しぶりです

ー忍田さん」

今私がいるのは本部長室

そして目の前にいるこの人は.....

忍田「改めて退院おめでとう」

「ありがとうございます」

忍田「入院中はさぞ退屈だったんじゃないか？」

「まあそうでしたけど、学校に行けない分の授業内容を自分で勉強するのが大変で..あまり余裕はなかったですね」

忍田「ふっ、お前らしいな」

「今のどこに笑う要素があったんですか」

言葉の戯れを楽しんでいると、ふと彼の顔が私の目に映る

「あの、忍田さん」

忍田「なんだ？」

「もしかして、お疲れですか？」

彼は少し目を見張った

忍田「どうしてそう思う」

「お顔に疲れが見えたので」

忍田「...全く、私はお前に隠し事はできないようだな」

決まりの悪そうな顔を浮かべる

「お仕事、溜まってるんですか」

忍田「まあ、それもそうなんだが...」

少し黙ってから口を開いた

忍田「この前、大学から慶がレポートを出してくれないという連絡が私に入ってな。それから、さっきあいつの隊室に乗り込んで説教しながらレポートを終わらせるのを見張ってたんだ。多分それが一番の原因だな」

「.....お疲れ様です」

太刀川さんがレポートを溜めるのは今に始まった事ではないけれど、大学から連絡が入るとは..よっぽどだったんだろう

忍田さんに怒られながらレポートを仕上げる太刀川の姿は容易に想像できた

というか、私が待たされてた原因ってそれだったのか
...太刀川さんめ

忍田「あぁ、あとお前太刀川に絡まれてないよな？」

「はい、特には」

忍田「そうか。ならいいんだが」

「会うたびに聞かれてる気が...もう本人に言ってもいいんじゃないですか？」

忍田「だめだ。慶がお前に悪影響を与える未来が私には見える」

「何ですかそれ。迅さんですか」

忍田「違う。大人の感だ」

「はぁ。まあいいんですけど。隠すの意外と大変なんですよ」

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝ

「忍田さん。電話鳴ってます」

忍田「あぁ、悪いな」

そう言って彼は席を立ち、隣の部屋に行った