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『き、くん…?』
[A…ッ!!何で戻ってきて…ッ]
お兄ちゃんが私を庇うように前に出る。
[あ、あんた…誰ですか…]
その言葉は、きっくんに向けられた物で。
きっくんはその言葉に反応せず、きっくんが突き飛ばした…倒れている父さんの胸ぐらを掴む。
{お前…ッ、誰だか知らねぇが離せ…ッ!!!!これはうちの問題なんだよ!!!!}
「どんな問題があろうと子供に手を出す理由にはなんねぇだろうが!!!!そんな事も分かんねぇのか!!!!」
そんな叫び声が響く。
父さんは顔を顰め、黙っていた。
「あんたは…しちゃいけない事をした。それは認めて欲しい」
その言葉の後に、玄関の扉が開く。
数人の男の人達が入ってきて、父さんを抑えて家から出ていった。
[警察…]
「何かあってからじゃ遅いからな。念のため呼んでおいた」
ふぅ、と息をついて私達ち近くに歩み寄ってくるきっくん。
お兄ちゃんはきっくんを警戒してるらしく、後ろに引いていた。
「え…と、兄貴の方は怪我…大丈夫?」
[……大丈夫です]
「うっそだぁ!!!!手当てしてやるから着いてこい!!!!Aも動けるか?」
こくこくと頷く。
そっか、と微笑み、私達の手を引いて歩くきっくん。
そういえばさー、と歩きながら話す。
「A達の母親は?父親はいたけど」
[亡くなりました。2年ほど前に]
お兄ちゃんがキッパリと言い放つと、きっくんは少し驚いた様に目を見開いて。
「…そっか、ごめんな」
と呟いた。
いえ、とお兄ちゃんが言うと、きっくんがお兄ちゃんの頭をワシャワシャと撫でる。
[わ!?ちょ、何するんですか!!!!]
「そんな悲しい顔すんなよ!!!!幸せが逃げるぞ!!!!」
ニカッと、眩しいほどの笑顔を見せてそう言うきっくん。
その時に、少し胸が高鳴った気がした。
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ふらっち(プロフ) - うずらさん» 両思いやんクソうれぴよ。ピブー( ˇωˇ ) (2017年7月10日 19時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - ふらっちさん» 両思いだ(´・ω・`)やった(´・ω・`)(謎のテンション) (2017年7月10日 18時) (レス) id: 6e3abf552a (このIDを非表示/違反報告)
ふらっち(プロフ) - うずらさん» ありがとうございます…( ˇωˇ )お友達なりましょ…??( ˇωˇ )好きです…( ˇωˇ ) (2017年7月10日 15時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - めっさ面白い……(´・ω・`)作者さんとお友達になりたい(´・ω・`)すき(´・ω・`) (2017年7月10日 9時) (レス) id: 6e3abf552a (このIDを非表示/違反報告)
ふらっち(プロフ) - なーやさん» 読んで下さったんですか!?ありがとうございます…!!更新頑張りますね!! (2017年3月27日 16時) (レス) id: 73f6e2f7d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふらっち | 作成日時:2017年3月22日 18時